中学校の数学にはいくつも単元がありますが、
なかでも多くの中学生が苦手にしているのは「図形」ではないでしょうか。
計算問題や文章問題、関数は得意なのに、
図形が出てくると急にテストの点数がさがる生徒はたくさんいます。
ですが、図形を得意にしておくと、
- 高校入試で得点源になる
- 高校数学を得意にしやすい
といったメリットを得られます。
そこで、数学の「平面図形」「空間図形」がわかるようになる勉強の仕方を紹介します。
※関連記事:関数、比例・反比例の問題の解き方
※関連記事:確率の問題の解き方
※関連記事:高校受験によく出る数学の文章問題10日分
この記事は下記の方向けです。
- 図形の定期テスト対策を知りたい方
- 高校入試に向けて図形を克服したい方
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図形の重要性
中学校の数学で、図形はかなり重要です。
図形は独立した分野ではなく、
方程式や関数とも関係しています。
数学は積み重ねの科目ですから、
関係している分野もきっちり解けるようにならないと、図形は解けるようになりません。
図形を克服するために図形だけがんばっても、なかなか成果を出せない場合もあるのです。
また、図形は解法を当てはめるだけでは解けない問題も多く、数学的なひらめきも求められます。
つまり、
- 数学の解法
- 数学のセンス
の2つを身に付けたかどうか問われるのです。
図形はいつ習うのか
図形は中学校でいつごろ習うのか確認します。
公立中学校の場合、下記の表のようになります。
学年 | 定期テストの時期 | 単元名 |
中学1年 | 【2学期制】 後期中間テスト・後期期末テスト 【3学期制】 2学期期末テスト・3学期学年末テスト | 「平面図形」 「空間図形」 |
中学2年 | 【2学期制】 後期中間テスト・後期期末テスト 【3学期制】 2学期期末テスト・3学期学年末テスト | 「平面図形と平行線の性質」 「図形の合同」 |
中学3年 | 【2学期制】 後期中間テスト・後期期末テスト 【3学期制】 2学期期末テスト・3学期学年末テスト | 「図形の相似」 「円周角と中心角」 「三平方の定理」 |
図形は各学年の後半、おおむね11月から年度終わりまで習います。
各学年の仕上げの時期に習うのです。
単元ごとのつながり(学習系統図)
図形はほかの単元とどうつながっているのか確認します。

前項で確認したように、図形は各学年の仕上げの時期です。
それまで習ってきたほかの単元とつながっています。
【中学1年】
・「文字式」と「一次方程式」からつながってくる
・「平面図形」は中学2年の「平面図形と平行線の性質」につながっていく
【中学2年】
・連立方程式からつながってくる
・「図形の合同」は中学3年の図形範囲すべてにつながっていく
【中学3年】
・図形範囲の3単元がすべて高校の「図形と計量」につながっていく
どこか1つの単元が苦手になってしまうと、
その後に習うすべての単元に影響してしまいます。
習ったときに苦手意識を持ってしまったら、次の単元に入るまえに克服しておきたいですね。
中学1年:平面図形・空間図形の解き方
中学1年では、
平面図形と空間図形の両方を習います。
単元ごとの学習内容と定期テスト対策の方法をお伝えします。
(単元・学習内容の名称は啓林館「新学習指導要領における算数・数学内容系統一覧表」より)
平面図形の対策の仕方
まず平面図形の勉強から紹介します。
平面図形の学習内容
・基本的な作図の方法・作図の活用
コンパスを使って、
垂直二等分線と角の二等分線を習います。
・図形の移動(平行移動・対象移動・回転移動)
線分、垂直、平行の用語の定義と、
平行移動・対象移動・回転移動した場合の三角形の動き方を習います。
平面図形の定期テスト対策方法
この単元では作図が中心ですが、
作図のパターンは限られています。
垂直二等分線は3パターン、
二等分線は1パターンの、
合計4パターンだけです。
どのパターンがどういう描き方になるか意識しながら描いて練習しましょう。
定期テストで全問正解しておきたい範囲です。
空間図形の対策の仕方
中学1年生の図形は空間図形がメインです。
空間図形の学習内容
この単元で習う内容は下記のとおりです。
【直線や平面の位置関】
平行・垂直・ねじれの位置を習います。
空間図形の辺や角、対角線で平行・垂直・ねじれの位置の組み合わせを見つけます。
【空間図形の構成と平面上の表現】
三角柱、四角柱、円柱と、
三角錐、四角錐、円錐を習います。
それぞれの空間図形を展開したらどうなるか(展開図)も学習します。
【扇形の弧の長さと面積、柱体や錐体及び球の表面積・体積】
角柱、四角柱、円柱と三角錐、四角錐、円錐の表面積・体積を求めます。
空間図形の定期テスト対策方法
学習ポイント別に定期テスト対策の仕方をお伝えします。
「直線や平面の位置関係」の勉強方法
空間図形でのねじれの位置をイメージできるかどうかがポイントです。
自分の手指を使うとイメージしやすくなります。
また、最初は戸惑うでしょうが、
2週間ほどこまめにイメージする練習をすると脳が慣れてきます。
定期テストでは大きな得点源になる範囲ですので、慣れるまで練習問題を繰り返しましょう。
「空間図形の構成と平面上の表現」の勉強方法
空間図形ごとの名称をきっちり覚えておきましょう。
柱と錐の区別をつけておくと、
覚えやすくなります。
- 柱:ずん胴な図形
- 錐:上がとんがっている
上記は数学的ではない書き方ですが、
覚えやすいと思います。
また、空間図形ごとの展開図も覚えておきましょう。
ここで展開図を覚えておくと、
表面積を求める問題がとても解きやすくなります。
「扇形の弧の長さと面積、柱体や錐体及び球の表面積・体積」の勉強方法
この範囲の学習ポイントは3つあります。
- 空間図形ごとの展開図を覚えておく
→50点くらいまで取れるようになります - 表面積の問題で計算間違いをチェックすること
→70点くらいまで取れるようになります - 扇形の面積や弧の長さを求める公式を暗記すること
→80点以上取れるようになります
1つ1つポイントを押さえておきましょう。
中学2年:平面図形の解き方
中学2年では平面図形を習います。
「合同」という大きな単元が出てきます。
ほかにも、下記のような単元があります。
- 「平面図形と平行線の性質」
- 「図形の合同」
平面図形の学習内容
【平面図形と平行線の性質】
・平行線と角の性質
対頂角、同位角、錯覚と、
平行な補助線を引いて解く方法を身につけます。
・多角形の角の性質
多角形の内角の和と外角の求め方を習い、
その性質や計算方法を使って多角形の角度を求めます。
【図形の合同】
・平面図形の合同と三角形の合同条件
三角形・直角三角形それぞれの性質と三角形の合同条件を習います。
・証明の必要性と意味及びその方法
前項で習った三角形の性質や平行線の性質を活用して、
三角形の合同を証明します。
・三角形や平行四辺形の基本的な性質
平行線の性質を習い、
その性質を使って三角形の合同を証明する問題を解きます。
平面図形の定期テスト対策方法
学習ポイント別に定期テスト対策の仕方をお伝えします。
「図形の移動」を解くコツ
教科書やワークに載っている線分、垂直、平行の用語の定義を暗記しましょう。
定期テストで知識問題として出題されやすいです。
一字一句まで覚えておきましょう。
正解して点数を稼いでおきたい範囲です。
平行・対象・回転移動それぞれで、
三角形がどう移動するのかを、図を見て覚えましょう。
ややこしくなった場合は、点がどこに移動するかをイメージすれば図形全体をイメージしやすくなります。
「平行線と角の性質」を解くコツ
対頂角、同位角、錯覚の定義をきっちり覚えておきましょう。
- 対頂角:2つの直線が交わってできる角のうち、互いに向かい合っている角
- 同位角:1つの直線に2つの直線が交わってできる角のうち、同じ位置にある1組の角
- 錯覚:1つの直線に2つの直線が交わってできる角のうち、斜め向かいの位置にある1組の角
また、平行線な2直線の間に平行な補助線を引く方法を覚えましょう。
定期テストに出てくる平行線の角度のほとんどの問題は、補助線を引くと正解できます。
「多角形の角の性質」を解くコツ
多角形の内角の和と外角の求め方を覚えておきましょう。
- 内角の和:180×(n-2)
- 外角の和:360°
- 内角と外角の和:180°
この3つの性質・計算方法を使って問題を解きます。
問題のパターンは限られていますから、
問題を解くときに、ほかのページのどの問題と同じパターンなのかを確認するようにしてみましょう。
もし解き方がわからなくても、
上記の3つの性質・計算方法を1つ1つ試していけば、答えが出やすくなります。
「三角形の・直角三角形の合同の証明」を解くコツ
三角形・直角三角形の性質と、
三角形の合同条件をきっちり覚えておきましょう。
合同条件:
- 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい
- 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
- 3組の辺がすべて等しい
辺の組み合わせ数や角の数で覚えると思い出しやすいです。
表にすると、下記のようになります。
1組の辺とその両端の角 | 2組の辺とその間の角 | 3組の辺 | |
対応する辺の数 | 1 | 2 | 3 |
対応する角の数 | 2 | 1 | 0 |
辺と角の数の合計 | 3 | 3 | 3 |
3つのうちどれか1つを覚えておけば、
あとの2つを思い出しやすくなります。
「辺が1組等しいと証明できるなら、角は2つ証明すればいい」とわかります。
また、証明問題は「三角形ABCと三角形DEFにおいて~」のような、独特の書き方に戸惑うかもしれません。
最初は違和感があるでしょうが、
5-10問解いているうちに慣れてきます。
合同条件を使って証明するには、
注意が必要です。
合同条件を言うためには「なんとなく」ではなく、三角形・直角三角形や平行などの性質を正しく使う必要があります。
「直角に見えるからこの三角形は直角三角形だ」
としてしまいたくなりますが、
問題の条件から確実にそうだと言える場合に限定しないといけません。
この点を意識しておけば、定期テストの合同の証明はクリアできます。
「三角形や平行四辺形の基本的な性質」を解くコツ
平行四辺形の性質3つをきっちり覚えておきましょう。
- 2組の対辺がそれぞれ等しい
- 2組の対角がそれぞれ等しい
- 対角線はそれぞれの中点で交わる
この辺りから性質や合同条件がややこしくなってくるかもしれません。
「辺」「角」「対角線」のどれかを使いますので、
「その3種類のどれだったかな…?」と思い出すようにしてみてください。
思い出すきっかけさえつかめれば、とても楽に思い出せます。
平行四辺形の性質を覚えさえすれば、
あとは問題のパターンを覚えるだけです。
証明問題のパターンごとに、解法の糸口をお伝えします。
①四角形に線を引いて三角形の合同を証明
→ 「従って、平行四辺形である」という結論
②2つの三角形を組み合わせてできる四角形で平行四辺形の性質を使う
→ 「従って、この2つの三角形は合同である」という結論
大体、上記の2パターンです。
「どっちのパターンかな?」と考えながら解いてみてください。
中学3年:相似、円、三平方の定理の解き方
中学3年では平面図形と空間図形の両方を習います。
「相似」と「三平方の定理」という大きな単元が出てきます。
下記のような単元があります。
- 「図形の相似」
- 「円習角と中心角」
中3で習う平面図形の学習内容
【図形の相似】
・平面図形の相似と三角形の相似条件
3つの相似条件を習います。
・図形の基本的な性質
相似な図形の組み合わせを見つける練習をします。
・平行線と線分の比
2本の直線に平行な2直線が交わってできる辺の長さが同じ比になるという性質を習います。
この性質を使って、辺の長さを求めます。
・相似な図形の相似比と面積比、体積比
前項で出てきた比例式を使って相似比を求め、
相似比から面積比や体積比を求めます。
・相似な図形の性質を活用すること
相似の証明問題をして、
相似を使って木やビルの高さを求める問題を解きます。
【円習角と中心角】
・円習角と中心角の関係
円習角の定理を習います。
・円習角の定理の逆
円周角の定理の逆を使って問題を解きます。
中3で習う空間図形の学習内容
【三平方の定理】
・三平方の定理とその証明
三平方の定理を習い、
その定理を使った証明問題を解きます。
・三平方の定理を活用すること
三平方の定理を使った応用問題を解きます。
「相似条件」の勉強方法
3つの相似条件をしっかり覚えておきましょう。
- 2組の角がそれぞれ等しい
- 3組の辺の比がすべて等しい
- 2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい
相似条件を覚えておけば、「どれを使って解けばいいか」を1つ1つ試しながら解法を探していくことができます。まう相似条件を3つとも覚えておきましょう。
「平行線と線分の比」の勉強方法
この範囲の学習ポイントは2つです。
①小学校で習った比と比例式がわかる
②平行線な2直線が引かれると、辺の比が同じになるという性質に慣れる
比例式は、辺の長さの比を比べる式です。
AB : CD = EF : GH
のとき、
AB=5cm、CD=2cm、EF=10cm
なら、
5 : 2 = 10 : GH
という式になります。この式を解いて、
5 ×GH = 2 × 10
GH = 4(cm)
のように、辺GHの長さを求めます。
慣れれば単純で、なんなら比例式をつくらなくても解けるようになります。
「相似な図形の相似比と面積比、体積比」の勉強方法
相似比を求められれば、面積比と体積比も求められることを覚えておきましょう。
- 面積比=相似比の2乗
- 体積比=相似比の3乗
になります。
面積の単位はcm2で、
体積の単位はcm3ですね。
cmについてる2とか3を使うと覚えておくと便利です。
2なら2乗で、
3なら3乗です。
「相似な図形の性質の活用」の勉強方法
相似の証明方法は2年生の合同の証明方法とよく似ています。
学習ポイントは2つです。
- 証明の書き方に慣れる
- どの相似条件を使えそうか試す
証明の書き方は5-10問も解くと慣れられますが、応用問題になると、使える相似条件を見抜くのがむずかしくなっていきます。
3つの相似条件を1つ1つ、その問題で使えそうかどうかを試します。
「もしこの相似条件を使うとしたら、どの辺や角が等しいと言えたらいいだろう?」
という考え方をすると、相似条件を見つけやすくなります。
「円習角と中心角」の勉強方法
まず、円周角の定理を覚えておきましょう。
- ひとつの弧に対する円周角の大きさは等しい
- ひとつの弧に対する円周角の大きさは中心角の半分
また、この定理の逆や、他の性質も覚えておくと便利です。
- 直径に対する円周角は90°になる
- 弧の長さが同じなら円周角も同じ
- 三角形の外角は、それと隣りあわない2つの内角の和に等しい(外角の定理)
この5つの定理や性質(定理の逆)を使って応用問題を解きます。
応用問題はパターンが限られています。
大きく分けて下記の2パターンで解きます。
- 二等辺三角形と外角の定理をつかう
- 補助線をあちこち引いてみる
「三平方の定理とその証明」の勉強方法
三平方の定理を覚えておきましょう。
直角三角形で、
- 直角に隣り合う2辺の長さを2乗すると、斜辺の長さの2乗に等しい
- 辺の長さの比が2:1:√3か、1:1:√2
定理が2つだけですから、とにかくこの定理を使えば解けます。
一方を使って解けなければ、もう一方を使いましょう。
「三平方の定理の活用」の勉強方法
応用問題に入っていくと、三平方の定理をそのまま当てはめられない問題が出てきます。
三平方の定理以外に、ピタゴラス数(三平方の定理が成立する三辺の比)を覚えておくと便利です。
- 3 : 4 : 5
- 5 :12 : 13
- 8 :15 : 17
- 7 : 24 : 25
定期テスト目標点数別の勉強スケジュール
定期テスト対策の勉強スケジュールを
目標点数別にお伝えします。
定期テスト対策は、「広く」勉強するのがおすすめです。
※関連記事:数学80点を取るための問題集
※関連記事:数学80点以上を取るための問題集
特定単元をヤマ勘で勉強するのは効率よくありませんので、ご注意ください。
平均点を目指す場合の勉強スケジュール
学校の授業に合わせて提出課題(ワーク)を進めましょう。
後でまとめて勉強すると、
暗記が多くなって追い付かなくなります。
授業で習ってすぐ提出課題で復習するだけでかなり記憶に残ります。
テスト1週間前までそれを続け、
ラスト1週間でもう1周しましょう。
提出課題とは別に教科書準拠の問題集を使うと、20点前後はアップします。
- 学校の授業があった日に提出課題で復習
- テスト1週間前から市販教材でもう1周
図形の証明に特化したおすすめの基礎問題集
『中学数学 図形の証明がらくらく解ける。』

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難易度:易(★☆☆)
80点以上を目指す場合の勉強方法
80点以上を目指すなら、
応用問題を解けるかどうかがポイントになります。
前述の学習ポイントをすべて押さえておくと80点を取る実力が身につきます。
テストでミスをしない・制限時間内に解く力を養いましょう。
学校で習った日に提出課題を進めます。
提出課題よりもハイレベルな問題集を1冊準備しておきましょう。
テスト2週間前になったらそのハイレベルな問題集をスタートします。
テストまでにテスト範囲を2周しておきましょう。
- 学校の授業があった日に提出課題で復習
- テスト2週間前からハイレベルな市販教材でさらに2周
数学のおすすめのハイレベル問題集
80点以上を目指す人におすすめの定期テスト対策用の問題集を紹介します。
『チャート式 中学数学 (中1~中3)』

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難易度:標準~難(★★★)
※関連記事:塾なしで成績アップできる定期テスト勉強方法とは?:家庭学習だけで400点以上
図形分野の高校入試対策の仕方
入試対策をするときは、以前習った内容を少し忘れてきていると思います。まずは単元別の復習から入りましょう。
入試頻出パターンごとに勉強する
入試問題は出題パターンが限られています。よく出るパターンごとに勉強すると効率よく得点アップにつなげられます。
入試に基本問題は出ないので、
単元別の復習をしたら早速入試対策に入りましょう。
頻出パターンごとの勉強方法をお伝えします。
合同・相似の証明と線分比を解くコツ
1つ目は、合同・相似を使う応用問題です。
下記の条件や性質を使うことが多いです。
- 合同条件・相似条件
- 平行線の性質(対頂角など)
- 線分比、面積比、体積比
問題を見たら、この条件・性質のどれを使えそうか当てはめてみましょう。
線分比を使って辺の長さを求める問題は難易度が高く、難関高志望者以外は「捨て問」にしてしまって大丈夫です。
難関高志望者は正解しておきたいところです。
問題用紙に描かれている図をそのままでは使えません。
線を描きなおしたり補助線を引いたりして、
相似比が使える図形に描きかえましょう。
角度を解くコツ
角度を求める問題が頻出です。下記の性質や定理を使うことが多いです。
- 平行線の性質(対頂角など)
- 円周角の定理とその逆
平行線が1つのカギになります。図に平行線が描かれていなければ、自分で描くようにしてみましょう。
入試に出る図形問題のほとんどが平行線を描けば解けるものです。「どこかに平行線を引くはずだ」と決め打ちで解いてみましょう。
作図を解くコツ
作図問題はバリエーションが少なく、基本問題が多いです。必ず正解しておきたいですね。
使う解法は下記の2つです。
- 角の二等分線
- 垂直の二等分線
作図は問題パターンが特に少ないです。「今自分が解いている問題は角の二等分線と垂直の二等分線のどちらの問題なのか」を意識しながら解くようにしましょう。
高校入試対策のおすすめの問題集
中学3年生の長期休み(春・夏・冬)には、
高校入試対策をしておきましょう。
おすすめの高校入試対策問題集を紹介します。
志望校の難易度によって問題集は変えるようにしましょう。
偏差値55くらいの問題集
偏差値55くらいまでの高校を志望する人向けの問題集を2種類紹介します。
『高校入試「解き方」が身につく問題集 数学』

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「暗記では解けない問題の解き方」を身につける!
★「出題頻度が高い」&「解き方にコツがある」問題をマスターして得点アップ!
公立高校入試の問題は、難度の幅が広く、暗記で解ける問題と解き方(考え方)が必要な問題があります。一部の問題は演習量よりも、解き方を押さえてから演習したほうが効率的に点数を上げることができます。本書で選んだ問題をマスターすることで、入試の得点アップにつながります。★徹底的に「解き方」に焦点を当てた解説!
旺文社より引用
「例題」「解き方チェック問題」「実践問題の解答解説」のすべてで「解き方」のチェックポイントに沿った解説をしています。
【おすすめする理由】
公式や性質などはきっちり覚えた後は、この問題集が使いやすいです。
入試標準レベルの問題演習をたくさんできます。
単元ごとに問題と解法のパターンを学べます。
『中学数学 図形編 新装版 (パーフェクトコース問題集)』

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これさえあれば、中学3年分の勉強はパーフェクト!
最強の参考書・パーフェクトコース◆中学3年分の内容がこれ一冊!
教科書で扱う内容はもちろん、「現代の中学生にぜひ学んで欲しい」という内容を系統立てて構成しています。
あるテーマを深く掘り下げた学習や、高校を見据えた先取り学習ができます。◆真の学力がつく自学自習型参考書
しっかりと読み込み、自分で考えたりまとめたりすることによって、力が付く構成となっています。
定期テストや入試対策だけでなく、将来にわたって役立つ本当の意味での学力が身につけられます。◆参考書に対応した問題集も
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パーフェクトコース参考書に対応したパーフェクトコースシリーズ問題集も併用すれば、より効果的で、能動的な自学自習ができます!
【おすすめ理由】
高校入試に出題された問題のなかから、
取り組みやすいレベルから入試レベルまでの問題を集めています。
軽く復習してから入試対策に入れるので、
効率よく受験勉強ができます。
難関校を目指すための問題集
偏差値55以上で、特に難関高を志望している人向けに2種類問題集を紹介します。
『チャート式ハイレベル中学数学問題集』

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これ1冊でテスト形式の演習と分野別の演習ができる,画期的な高校受験用数学演習書
公立高校の標準レベルから国立・難関私立高校レベルまで,標準・発展・難関コースの3コースに分かれているので段階的な演習が可能。
1回5問のテスト形式の演習で,実戦力が養える。
解説部分はコースごとに7つの分野別に再編し,問題文を再掲してあるので苦手分野を集中的に演習することが可能。
受験テクニックを使わない,オーソドックスな解答・解説を心がけているので真の数学力が身につく。レベル・目標
国立高校・難関私立高校の数学受験対策オススメ使用法
数研出版より引用
基本が身についている場合は,コースを選んでまず問題の部のテスト形式で演習。
答え合わせをして苦手分野がわかったら,解説部分で苦手分野を集中的に演習する。
まず基本を身につけたい場合は,解説編で分野別に演習する。その後問題の部でコースを選んでテスト形式の演習をして実戦力を養う。
【おすすめ理由】
問題ページは100ページほどで、
解答・解説ページも100ページほどあります。
解説が非常にくわしくできているので、難関入試対策をこの問題集から入るのがおすすめです。
標準レベルから難関入試レベルまで、3段階のレベル別設定がされています。
最初にテストをして弱点をあぶりだし、
次にその弱点を補強する勉強をして、
最後に難関入試対策をするという流れで、
無駄なく難関入試対策ができます。
『最高水準問題集 高校入試 数学』

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過去の入試問題を徹底分析
国立・私立難関高校の入試問題を全分野から厳選。よく出る問題には「頻出」マークを、特に難しい問題には「難」マークをつけて、問題を解きながら、問題のレベルや傾向がわかるように配慮しました。重点的に強化できる単元別の配列
各自の学習計画に合わせてどこからでも学習できます。また弱点分野の補強や、入試直前の重点演習もできます。入試対策総仕上げのための模擬テスト
文英堂より引用
入試本番を想定した模擬テストを巻末につけました。志望校突破のための最終チェックができます。
【おすすめ理由】
各問題に「難」「頻出」「新傾向」とマークをつけてくれているので、自身の志望校の入試問題にあわせて選択できます。
単元別問題で弱点を補強しておき、
チェックを兼ねて総合問題で仕上げができます。
難問ぞろいなので、初見で解けない問題もたくさんあります。
受験直前に解くとショックを受けるかもしれませんが、難問はほかの受験生も解けません。
「解けるようになったら、合格に一歩前進!」
と前向きにとらえてがんばってください!
※関連記事:数学80点以上を取るためのおすすめ難関問題集
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中学数学、高校数学の重要公式をカンタンに確認できるアプリが新登場!
各公式ページについている、公式の利用シーン、公式の覚え方・使い方などの、お役立ち解説は必読!
このアプリで中学数学、高校数学の重要公式をしっかり確認しよう!公式は、中学数学(数と式、関数、図形)、高校数学(数学Ⅰ、数学A、数学Ⅱ、数学B、数学Ⅲ)の分野別に収録。
アプリ内の検索機能で公式を検索することもでき、とても便利です。本アプリ「数学公式集(中学数学・高校数学の公式解説集)」は無料です。
収録内容について何かあれば、アプリ内のお問い合わせからご連絡ください。
Appストアより引用
【おすすめ理由】
ふと公式を忘れたときに役立ちます。
公式の使い方も解説してくれます。
無料で利用できるのもありがたいです(広告表示あり)。
まとめ
いかがでしょうか。
平面図形・空間図形が苦手な中学生は多いです。
覚えないといけない公式や定理・性質がたくさんあり、
問題を解くときにこんがらがってしまいます。
ですが高校入試には頻出単元ですし、複数の定理・性質を組み合わせないと解けない応用問題もほぼ必ず出てきます。
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