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英語の受動態とは?意味・用法から実際の使い方まで例文つきで徹底解説!無料練習問題付き

英作文の勉強中のノート 中学生
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英語の「受動態」は、動作を受ける側に焦点を当てた表現です。使い方によって、文章の意味や印象が大きく変わるため、正しく理解することが大切です。

そこでこの記事では、受動態の意味や使う場面、能動態との違い、さらに無料で解ける練習問題も紹介します。受動態をしっかり学び、学校のテストや入試で高得点を取れるように実力アップしましょう!

受動態とは(受け身)

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受動態では、動作の対象が主語になります。動作を行う人やものは文の後半に「by 〜」の形で示されますが、省略されることもあります。

【例文】
The students are taught English by her.
(その生徒たちは彼女によって英語を教えられている。)

この文では、「the students(その生徒たち)」 が主語で、「英語を教えられる」という動作の対象となっています。「その動作をしている人」は、”by her” で示されています。

受動態の基本的な作り方

受動態は、能動態(普通の文:~が…する)を書きかえてつくります。

なお、受動態の進行形の作り方については以下の記事で詳しく解説しています。
受動態の進行形とは:意味・用法(作り方)や受動態との見分け方を例文つきで解説(練習問題つき)

能動態の文を主語・動詞・目的語に分ける

能動態の文には、主語(動作を行う者)、動詞、目的語(動作を受けるもの)が含まれています。まず、この3つの語に分けましょう。

【例文】
She teaches the students English.(彼女はその生徒たちに英語を教えます。)

上記の例文を以下のように分けます。

  • 主語: she
  • 動詞: teaches
  • 目的語: the students

目的語を主語にする

次に、目的語を主語にします。つまり、動作の対象だったものが文の主語として前に来ます。

例: “She teaches the students English.” → “The students…”

be動詞 を入れる

次に、「主語」の右側に「be動詞」を入れます。

例:”The students are…”

「be動詞」は主語や時制によって形が変わります。

動詞の過去分詞を入れる

つづいて、「be動詞」の右側に「動詞の過去分詞形」を入れます。

例:”The students are taught…”

能動態の文では「teach(教える)」を使うので、過去分詞形の「taught」に変えます。

動作を行った人(またはもの)を付け加える場合は by を使う

最後に、「その動作を行った人やもの」を書く場合には「by」を入れます。

例:”The students are taught English by her.”

受動態の例文(時制変化)

ほかにも、受動態の例文をいくつか紹介します。

【例文①】
能動態: He writes a letter.

受動態: A letter is written by him.

受動態の主語は人だけでなく、ものである場合もあります。

【例文②】
能動態: They built a house.

受動態: A house was built by them.

未来を表す文でも受動態は使えます。

【例文③】
能動態: She will clean the room.

受動態: The room will be cleaned by her.

上記の例文③のように、「will be+過去分詞形」で未来時制の受動態になります。

動作主が明らかである場合や重要でない場合は省略することもあります。

【例文④】
They speak English in the country.

English is spoken in the country.
注意点

be動詞の形は、文が現在、過去、未来のどの時制にあるかによって変わります。

  • 現在形: is / are
  • 過去形: was / were
  • 未来形: will be

am/is/areやwas/wereの使い分け方については以下の記事で詳しく解説しています。
※関連記事:be動詞am、is、areの使い分け
※関連記事:be動詞was、wereの使い分け

また、進行形の場合、受動態は「be動詞 + being + 過去分詞」になります。

【例文】
He is reading the book. → The book is being read by him.
(彼はその本を読んでいます。→その本は彼によって読まれています。)

受動態の進行形の作り方については以下の記事で詳しく解説しています。
※関連記事:受動態の進行形:「be動詞+being+過去分詞」でつくる方法や意味の解説と無料練習問題

助動詞を使った受動態

助動詞(can, must, should など)を使った受動態の文では、「助動詞 + be + 過去分詞」 という形になります。ポイントは、「助動詞 + be + 動詞の過去分詞形」です。

※助動詞については以下の記事で詳しく解説しています。
中学英語の助動詞の一覧:mayとcanの違いなど助動詞の覚え方や文の作り方を解説

作り方

助動詞を使う受動態は以下のように作ります。

助動詞をそのまま使う

「can」や「must」といった助動詞はそのまま残します。

beを追加する

次に、助動詞の後に「be」を追加します。「is」や「am」など、時制や主語によって形を変える必要はありません。

動詞を過去分詞形にする

「be」の後の動詞は「過去分詞形」に変えます。

例:「solve(解く)」→「solved」、「clean(掃除する)」→「cleaned」

by + 動作主 を必要に応じて使う

誰がその動作を行ったかを表すときは、「by + 動作主」を使いますが、これは省略することもできます。

can(~できる)と受動態の例文

「~できる」という意味の「can」を使う受動態は以下のようになります。

能動態:You can solve the problem.(あなたはその問題を解くことができる)
受動態:The problem can be solved by you.(その問題はあなたによって解かれることができる)

must(~しなければならない)と受動態の例文

「~しなければならない」という意味の「must」を使う受動態は以下のようになります。

能動態:He must finish the homework.(彼は宿題を終わらせなければならない)
受動態:The homework must be finished by him.(その宿題は彼によって終えられなければならない)

should(~すべき)と受動態の例文

「~すべき」という意味の「should」を使う受動態は以下のようになります。

能動態:She should clean the room.(彼女は部屋を掃除すべきだ)
受動態:The room should be cleaned by her.(その部屋は彼女によって掃除されるべきだ)

受動態を使う際の注意点

受動態を使う際にはいくつか注意点があります。

受動態を使いすぎない

受動態は特定の状況で使うと効果的ですが、いつでも使うわけではありません。

主語(誰が何をしたか)が重要な場合は、能動態を使った方がわかりやすいです。

【例文】
(能動態)The teacher explained the lesson.(先生が授業を説明した)
(受動態)The lesson was explained by the teacher.(授業が先生によって説明された)

上記のように、受動態の文は、誰が行動したか(動作主)が重要でないときに使うと効果的です。

「by+動作主」を必要に応じて省略できる

受動態の文では「by + 動作主(誰が)」を必ずしも入れなくても大丈夫です。誰が行動をしたかが重要でない場合や、分かりきっている場合は、省略することが一般的です。

【例文】
①:The window was broken.(窓が割れた)
(誰が割ったかは重要でないため「by誰々」を省略)
②:The window was broken by a boy.(窓は少年によって割られた)
(誰が割ったかが重要な場合)

上記の例文では、同じ意味ですが強調したい箇所が異なります。

例文①では「窓が割れたこと」が重要であり、「誰が割ったのか」は重要でありません。それに対して例文②では、「誰が割ったのか」(例文では「少年」)が重要なので、「by a boy」をつけて強調しています。

自然な文になるように気をつける

受動態を多用すると、文が長く、複雑になることがあります。特に、動作主が明らかである場合は、能動態の方が短くて分かりやすいです。

【例文】
(能動態)Tom wrote the report.(トムがそのレポートを書いた)
(受動態)The report was written by Tom.(そのレポートはトムによって書かれた)

トムが誰かにとって重要であれば受動態でもOKですが、通常は能動態のほうが簡潔です。

受動態と能動態の見分け方

受動態と能動態を見分けるためには、文の構造に注目すると簡単に判断できます。

以下のポイントを確認してください。

動作の主体に注目する

能動態では、主語が動作を行う側です。
受動態では、主語が動作を受ける側です。

能動態: The chef cooks the meal.
(シェフが料理を作ります) → 主語 “The chef” は動作を行っています。

受動態: The meal is cooked by the chef.
(料理がシェフによって作られます) → 主語 “The meal” は動作を受けています。

be動詞 + 過去分詞が使われているかを確認

受動態の文では、通常「be動詞 + 過去分詞」の形が使われます。この形を見つけたら、受動態の可能性が高いです。

能動態: He wrote the letter.
(彼が手紙を書きました) → 動詞 “wrote” は過去形です。

受動態: The letter was written by him.
(手紙が彼によって書かれました) → “was written” は「be動詞 + 過去分詞」なので、受動態です。

by + 動作主があるか確認

受動態では、動作を行った人やものが「by + 動作主」の形で示されることが多いです。ただし、動作主が省略されることもあります。

受動態: The book was written by the author.
(その本は著者によって書かれました) → “by the author” が動作主を示しています。

受動態(動作主省略): The book was written.
(その本が書かれました) → 動作主が省略されていますが、受動態です。

文の意味に注目

文の意味が「誰が何をしたか」ではなく、「何がされたか」に焦点が当たっている場合、受動態である可能性が高いです。

能動態: The company built the bridge.
(会社が橋を建設しました) → 「誰が建設したか」に焦点があります。

受動態: The bridge was built by the company.
(橋が会社によって建設されました) → 「何が建設されたか」に焦点があります。

見分け方のまとめ

受動態と能動態の見分け方をまとめると以下のようになります。

  • 能動態: 主語が動作を行う側で、通常は「主語 + 動詞 + 目的語」の形。
  • 受動態: 主語が動作を受ける側で、「be動詞 + 過去分詞」が使われる。

これらのポイントを押さえておけば、受動態と能動態を簡単に見分けることができます。

テストによく出る受動態の練習問題

それでは、テストによく出る問題を解いて練習してみましょう。

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能動態を受動態に書きかえる問題

以下の英文を 受動態 に書き換えてください。

(1)
能動態: He prepares the dinner.
和訳: 彼が夕食を準備します。
受動態:

(2)
能動態: The company will launch the new product next month.
和訳: 会社が来月新製品を発売します。
受動態:

(3)
能動態: They cleaned the house yesterday.
和訳: 彼らが昨日家を掃除しました。
受動態:

(4)
能動態: People speak English all over the world.
和訳: 世界中で英語が話されています。
受動態:

(5)
能動態: The students will complete the project by Friday.
和訳: 生徒たちが金曜日までにプロジェクトを完成させます。
受動態:

(6)
能動態: We took the train.
和訳: 私たちがその電車に乗りました。
受動態:

(7)
能動態: They solved the problem.
和訳: 彼らが問題を解決しました。
受動態:

(8)
能動態: He bought the bike.
和訳: 彼がその自転車を買いました。
受動態:

(9)
能動態: She is painting the picture.
和訳: 彼女がその絵を描いています。
受動態:

(10)
能動態: She will bake a cake for the party.
和訳: 彼女がパーティーのためにケーキを焼きます。
受動態:

解答・解説

(1)The dinner is prepared by him.
「夕食が彼がよって準備されます。」

(2)The new product will be launched by the company next month.
「新製品が来月会社によって発売されます」

(3)The house was cleaned by them yesterday.
「家が昨日彼らによって掃除されました」

(4)English is spoken all over the world.
「英語が世界中で話されています」

(5)The project will be completed by the students by Friday.
「プロジェクトが金曜日までに生徒たちによって完成されます」

(6)The train was taken by us.
「その電車が私たちに乗られました。」

(7)The problem was solved by them.
「問題は彼らによって解決されました。」

(8)The bike was bought by him.
「その自転車は彼に購入されました。」

(9)The picture is being painted by her.
「その絵は彼女によって描かれています。」

(10)A cake will be baked for the party by her.
「ケーキがパーティーのために彼女によって焼かれます」

英作文問題

次の日本文を英語に書き換えてください。能動態または受動態の文です。

(1)この映画は多くの人々に愛されています。

(2)彼らはその橋を建設しています。

(3)私はこのメールを明日送ります。

(4)手紙はもうすでに送られました。

(5)彼はその問題を解決するでしょう

(6)この本は多くの言語で書かれています。

(7)彼女は絵を描いています。

(8)そのプロジェクトは来週までに完了される予定です(完了する:complete)。

(9)警察は彼を逮捕しました(逮捕する:arrest)。

(10)このレポートは昨日書かれました。

解答・解説

(1) This movie is loved by many people.
「この映画は多くの人々に愛されています。」受動態です。

(2) They are building the bridge.
「彼らはその橋を建設しています。」能動態です。

(3) I will send this email tomorrow.
「私はこのメールを明日送ります。」能動態です。

(4) The letter has already been sent.
「手紙はもうすでに送られました。」受動態です。

(5) He will solve the problem.
「彼はその問題を解決するでしょう。」能動態です。

(6) This book has been written in many languages.
「その本は多くの言語で書かれています。」受動態です。

(7) She is painting/drawing a picture.
「彼女は絵を描いています。」能動態です。

(8) The project will be completed by next week.
「そのプロジェクトは来週までに完了される予定です。」受動態です。

(9) The police arrested him.
「警察は彼を逮捕しました。」能動態です。

(10)This report was written by him yesterday.
「このレポートは昨日彼によって書かれました。」受動態です。

まとめ

いかがでしょうか。

中学生向けに受動態の意味や作り方(用法)を例文付きで解説しました。

受動態は、行為の対象に焦点を当てたい時や、動作主が不明・重要でない時に使う便利な表現です。能動態との違いを理解し、適切に使い分けることが重要です。

練習問題を活用し、しっかり身につけましょう!

なお、受動態と現在完了を組み合わせた「受動態の完了形」のつくりかたについては以下の記事で詳しく解説しています。
【英語】受動態の完了形の作り方:高校生が間違いやすい受動態のポイントも解説(練習問題つき)

【参考】
ベネッセ教育情報
アルク
千葉県教育委員会
埼玉県教育委員会

また、もっと練習問題を解きたい人には以下の問題集がおすすめです。


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