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小数の足し算と引き算を小学生向けにわかりやすく解説|問題とコツ(ハイレベル含む)

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4年生算数では「小数のたし算・ひき算」が出てきます。整数との違いに戸惑う子が多く、小数⇔分数の変換も慣れるまでややこしいです。

数字の表し方が多様化するため、文章問題もむずかしく感じます。

そこで、小数のたし算・引き算の計算問題と文章問題を50問用意しました。解答と解説もつけているので、間違えた問題は解説を読んで解きなおしてみましょう!

小数は解き方のコツをつかんでしまえば、得意にしやすくなります。コツも合わせて紹介しています。

※関連記事:【小学校算数】4年生の単元別の勉強方法

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※関連記事:Z会小学生コース:中学受験しない子がZ会でハイレベルな学力を身につける方法を紹介

小数のたし算とは?

ノートとエンピツ

参考:ベネッセ教育情報「【算数】小数の意味がわからない」

小数の仕組みを簡単に説明

小数とは、「1より小さい部分」を表す数です。

小数は、小数点(「.」)を使って表します。たとえば、「1.5」という数は「1」と「0.5」の組み合わせです。
小数の部分は、右側に行くほど小さくなります。以下のような仕組みになっています:

  • 小数点の左側は普通の数(1の位、10の位など)です。
  • 小数点の右側は「10分の1の位」「100分の1の位」など、小さい値がならびます。

123.45 →
左:123(1の位、10の位、100の位)
右:45(10分の1の位、100分の1の位)

小数のたし算の仕方

参考:東京都教育委員会「(1) 小数のたし算」

小数のたし算をするときに覚えておくべきルールは、「小数点の位置を必ずそろえる」ということです。
これが計算を正しく行うポイントです。

  1. 小数点をそろえて書く
    • 数字をタテに並べるとき、小数点を基準にしてそろえます。
  2. 位の桁(ケタ)もそろえる
    • 小数点の左側(1の位、10の位)も、右側(10分の1の位、100分の1の位)もそろえます。
  3. 普通のたし算と同じように計算
    • 小数点をそろえたら、普通のたし算と同じように計算します。

基本的なたし算の例

2.4
+3.7
―――
6.1

  1. 小数点をそろえて数字をタテに並べます。
  2. 4 + 7 = 11(1をくり上げ)。
  3. 小数点をそのまま下ろし、答えは6.1。

5.63
+2.4
―――
8.03

  1. 「2.4」を「2.40」と書いてケタをそろえます。
  2. ケタごとに足し算をしていきます。

小数の引き算の計算手順をわかりやすく解説

参考:東京都教育委員会「(1) 小数のひき算」

小数の引き算の仕方

小数の引き算も、たし算と同じく「小数点をそろえる」のが大切です。
たし算と違う点は、「小さい数を引く」というところです。

  1. 小数点をそろえて書く
    • 引き算する数字をタテに並べ、小数点をそろえます。
  2. 必要ならケタをそろえる
    • 十の位どうし、一の位どうしで並ぶように、小数点の右側を「0」で埋めてそろえます。
  3. 普通の引き算を行う
    • 筆算では、上から下を引きます。必要に応じて繰り下がりを使います。

基本的な引き算の例

5.6
-3.2
―――
2.4

  1. 小数点をそろえて数字をタテに並べます。
  2. 6 – 2 = 4、5 – 3 = 2。
  3. 答えは2.4。

10.05
– 2.30
―――
7.75

  1. 「2.3」を「2.30」と書いてケタをそろえます。
  2. ケタごとに計算します。小数点の位置がズレないように気を付けましょう。

小数の計算でよくある間違いとその解決法

checkポイント

間違い1:小数点をそろえない

10.5
+2.3
―――
33.5(間違い!)

解決策

  • 筆算では、必ず小数点をそろえましょう。

間違い2:位がずれている

5. 6
+3.25
―――
8.31(間違い!)

「5.6」は「5.60」と同じです。「5.60+3.25=8.85」が正解です。

解決策

  • 必ず位をそろえ、小数第2位など足りない部分は「0」で埋めましょう。

間違い3:計算ミスをする

4.7
– 3.9
―――
1.8(間違い!)

「7」から「9」を引くときにくり下がりが起こり、答えは「0.8」になります。引き算ではくり下がりを忘れると間違いやすくなります。

解決策

  • くり下がりがあるときには線を引いて数字を書きなおしましょう。この場合:

4.7
– 3.9
―――
0.8(正解!)

間違いを防ぐ方法のまとめ

小数の計算で一番大切なのは「小数点をそろえること」です。間違いを防ぐには、ひっ算でタテに数字をそろえ、普通の計算と同じように一つひとつ丁寧に行いましょう!

また、練習問題をたくさん解いて慣れることが大事です。

4年生算数の問題:小数のたし算と引き算の計算問題

次の計算をしてください。

(1)

 1.45
+2.53

(2)

 3.51
+2.38

(3)

 4.47
+3.63

(4)

 2.72
+3.41

(5)

 4.39
+2.73

(6)

 3.235
+4.122

(7)

 2.513
+2.336

(8)

 5.728
+3.533

(9)

 8.324
+3.263

(10)

 5.254
+7.531

(11)

 24.53
+13.36

(12)

 14.52
+ 7.43

(13)

 37.25
+ 4.18

(14)

 23.51
+ 5.54

(15)

 71.53
+ 5.38

(16)

 0.324
+0.257

(17)

 0.432
+0.533

(18)

 0.728
+0.405

(19)

 0.692
+0.531

(20)

 0.903
+1.372

(21)

 0.73 
+1.524

(22)

 0.85 
+2.273

(23)

 0.433
+2.367

(24)

 1.39 
+0.036

(25)

 4.203
+2.735

(26)

 3.61 
+0.505

(27)

 7.204
+4.034

(28)

 13.5 
+ 4.25

(29)

 24.5 
+ 7.24

(30)

 0.054
+2.362

解答

(1)

 1.45
+2.53
 3.98

(2)

 3.51
+2.38
 5.89

(3)

 4.47
+3.63
 8.1 

(4)

 2.72
+3.41
 6.13

(5)

 4.39
+2.73
 7.12

(6)

 3.235
+4.122
 7.357

(7)

 2.513
+2.336
 4.849

(8)

 5.728
+3.533
 9.261

(9)

 8.324
+3.263
11.587

(10)

 5.254
+7.531
12.785

(11)

 24.53
+13.36
 37.89

(12)

 14.52
+ 7.43
 21.95

(13)

 37.25
+ 4.18
 41.43

(14)

 23.51
+ 5.54
 29.05

(15)

 71.53
+ 5.38
 76.91

(16)

 0.324
+0.257
 0.581

(17)

 0.432
+0.533
 0.965

(18)

 0.728
+0.405
 1.133

(19)

 0.692
+0.531
 1.223

(20)

 0.903
+1.372
 2.275

(21)

 0.73 
+1.524
 2.254

(22)

 0.85 
+2.273
 3.123

(23)

 0.433
+2.367
 2.8  

(24)

 1.39 
+0.036
 1.426

(25)

 4.203
+2.735
 6.938

(26)

 3.61 
+0.505
 4.115

(27)

 7.204
+4.034
11.238

(28)

 13.5 
+ 4.25
 17.75

(29)

 24.5 
+ 7.24
 31.74

(30)

 0.054
+2.362
 2.416

4年生算数の問題:小数のたし算・引き算の文章問題(応用レベル含む)

次の問題に答えてください。

(1)リンゴ3.21kgを0.5kgの箱に入れました。全体の重さは何kgですか。

(2)ミカン5.25kgを0.8kgの箱に入れました。全体の重さは何kgですか。

(3)ミカン4.84kgを1つ0.4kgの箱2つに分けて入れました。箱2つを含む全体の重さは何kgですか。

(4)水そうに2.5Lの水が入っています。この水そうにさらに水を1.4L加えると、水そうの水は何Lになりますか。

(5)水そうに3.1Lの水が入っています。この水そうから1.4Lの水をぬくと、水そうの水は何Lになりますか。

(6)水そうに4.8Lの水が入っています。この水そうに重さ2kgの石を入れると、全体で何kgの重さになりますか。

(7)水そうAには5.1Lの水が入っています。水そうBには3.8Lの水が入っています。どちらの水そうのほうが、何L水が多いですか。

(8)3.2mの赤色のリボンがあります。1.2m切り取ると、残りは何mになりますか。

(9)3.6mの赤色のリボンがあります。150cm切り取ると、残りは何mになりますか。

(10)2.5mの赤色のリボンと、3.2mの青色のリボンがあります。どちらのリボンが何m長いですか。

(11)3.1kgのさとうがあります。1.02kg使いました。残ったさとうは何kgですか。

(12)なべに水を1.2L入れました。つづいて、0.1kgのさとうをなべにいれてとかしました。なべの中は重さ何kgになりますか。

(13)2つの数AとBがあります。Aは10より3.7小さく、Bは5.5より0.8小さい数字です。どちらの数字がどれだけ大きいですか。

(14)2つの数AとBがあります。Aは8より2.1小さく、Bは7より3.3小さいです。2つの数字の和を求めてください。

(15)2つの数AとBがあります。Aは10より3.2小さく、Bより2.5大きいです。2つの数字の和を求めてください。

(16)下図のように、家から学校へ行くのに道が2通りあります。家から学校に行くのに、図書館を通って行く道と、公園を通っていく道のどちらのほうが何km短いですか。

(17)0~7まで数字を1つずつ書いたカードがあります。この8枚のカードのうち4枚を1回ずつ使って小数をつくります。このとき、1番大きい数はいくつになりますか。なお、小数点はカードに含まれません。

(18)0~4まで数字を1つずつ書いたカードがあります。このカードをすべて1回ずつ使って小数をつくるとき、一番大きい数と一番小さい数の差を求めてください。

(19)0~4まで数字を1つずつ書いたカードがあります。このカードをすべて1回ずつ使って小数をつくるとき、一の位の数字を1、十の位の数字を3となる数字をいくつつくれますか。

(20)ある数●をこえない最大の整数を[●]と表すことにします。このとき、以下の数を答えてください。
①[2] ②[4.2] ③[15.03] ④[0.25]

解答

(1)3.7kg

3.2kg+0.5kg=3.7kg

(2)6.05kg
5.25kg+0.8kg=6.05kg

(3)5.64kg
箱2つの重さ:0.4kg+0.4kg=0.8kg
ミカンの重さ:4.84kg
合計の重さ:0.8kg+4.84kg=5.64kg

(4)3.9L
2.5L+1.4L=3.9L

(5)1.7L
3.1L-1.4L=1.7L

(6)6.8kg
1L=1kg
4.8kg+2kg=6.8kg

(7)水そうAのほうが1.3L多い
5.1L-3.8L=1.3L

(8)2m
3.2m-1.2m=2m

(9)2.1m
1m=100cm
3.6m-1.5m=2.1m

(10)青色のリボンのほうが0.7m長い
3.2m-2.5m=0.7m

(11)2.08kg
3.1kg-1.02kg=2.08kg

(12)1.3kg
1.2kg+0.1kg=1.3kg

(13)Aのほうが1.6大きい
A:10-3.7=6.3
B:5.5-0.8=4.7
6.3-4.7=1.6

(14)9.6
A:8-2.1=5.9
B:7-3.3=3.7
5.9+3.7=9.6
※「和」というのは「足し算のこたえ」のことです

(15)11.1
A:10-3.2=6.8
B:6.8-2.5=4.3
6.8+4.3=11.1
※「AはBより2.5大きい」=「BはAより2.5小さい」
※「和」というのは「足し算のこたえ」のことです

(16)図書館を通る道のほうが0.2km短い
図書館を通る道:0.42km+0.87km=1.29km
公園を通る道:0.37km+1.12km=1.49km
1.49km-1.29km=0.2km

(17)765.4

(18)4319.9766
一番大きい数:4320.1
一番小さい数:0.1234
4320.1-0.1234=4319.9766

(19)18こ
十の位が3、一の位を一にするので、〇〇〇31という数字になる組み合わせを考える。
0.2431、0.4231
2.0431、20.431、204.31、2043.1
2.4031、24.031、240.31、2403.1
4.0231、40.231、402.31、4023.1
4.2031、42.031、420.31、4203.1

(20)①2 ②4 ③15 ④0

算数の文章問題の解き方(コツ)

算数の文章問題を苦手にしている小学生は多いです。

文章問題の解き方を説明します。

条件を細かく分ける

文章問題のむずかしい点の1つは、「1つの問題に条件がいくつもあること」です。

条件を1つ1つ分けて把握してみましょう。

例えば、以下のような問題がありました。

「2つの数AとBがあります。Aは10より3.2小さく、Bより2.5大きいです。2つの数字の和を求めてください。」

これを条件ごとに分けると、以下のようになります。

  • Aは10より3.2小さい
  • AはBより2.5大きい
  • AとBの和を求める(→足し算する)

条件を整理すると、以下の手順で解けると分かります。

  1. Aを求める
  2. AをもとにしてBを求める
  3. AとBを足し算する

問われている内容に線を引く

算数の文章問題では、「問われている内容」に線を引いておきましょう。

例えば、前述の問題では「2つの数字の和を求めてください」と問われています。ほかにもよく似た問題で「AとBのどちらがいくつ大きいか求めてください」という問題もあります。

問題文の最初のほうをサッと見ただけだと、見間違える子が多いです。最後まで読み、問われている内容に線を引くようにしましょう。

単位にも線を引く

問われている内容以外に、「単位」にも線を引いて注意しておきましょう。

前述の問題のなかには、下記のように「m」と「cm」の両方出てきているものもあります。

「3.6mの赤色のリボンがあります。150cm切り取ると、残りは何mになりますか。」

mとcmに気づかないと、3.6-150という計算をしてしまうハメになります。

単位に線を引いて注意することで、もったいない間違いを減らせます。

答えが合っているかたしかめる

文章問題で正解を取るコツとして、「答えのたしかめ」もおすすめです。計算して出した答えが合っているかどうかをたしかめます。

前述のように、「問題文で問われている内容を解答しているか」「単位を間違えていないか」をチェックしましょう。

普段から計算練習を繰り返す

日ごろから計算練習をたくさん繰り返し、計算の「スピード」と「正確さ」の両方をきたえておきましょう。

前述のように文章問題を解くコツはいくつかありますが、そもそも計算力が一定以上ないと正しい式を立てても計算間違いをしてしまいます。

毎日5-10分で良いので、コツコツ練習しておくほうが良いでしょう。

4年生算数の問題集

4年生の算数を得意にできるおすすめ問題集を何冊か紹介します。

なお、小4向け中学受験対策用の問題集は以下の記事で紹介しています。
小4におすすめの算数問題集:ハイレベルな文章問題や中学受験対策

『小学4年 文章問題 (毎日のドリル)』

1冊目は学研の「毎日のドリル」シリーズです。

1日10分で終わるので、学習習慣をつけて毎日コツコツ取り組みやすいです。

問題は学校の教科書レベルまでです。苦手な子にちょうど良いレベルと分量です。


小学4年 文章題 (毎日のドリル)

出版社:学研プラス

『Z会グレードアップ問題集 小学4年 算数 文章題 改訂版』

2冊目はZ会の問題集です。

学校の教科書やドリルの問題に少し物足りなさを感じる子におすすめです。

教科書レベルからはじめて教科書に載っていない応用レベルの問題まで演習できます。特に、Z会ならではの「ちょっと頭をひねって解く問題」も掲載されており、思考力をきたえる練習にもなります。


Z会グレードアップ問題集 小学4年 算数 文章題 改訂版

出版社:Z会

『計算ギガドリル 小学4年』

3冊目は計算問題の徹底練習ができるドリルです。

応用問題集や難関校の入試対策問題集を多く出版している文英堂のドリルで、計算演習に特化しています。

4年生で習う大きな数、わり算、小数、がい数の問題が200ぺージ並んでいます。

同じページで表面と裏面に同じ問題が載っているので、繰り返し演習できます。


計算ギガドリル 小学4年 (シグマベスト)

出版社:文英堂

まとめ

いかがでしょうか。

小学4年生向けに算数の「小数のたし算とひき算の問題」を紹介しました。計算問題30問と文章問題の基本問題と応用問題合わせて20問です。応用問題は中学入試をする4年生にも役立つレベルです。

文章問題は問題文に線を引くなどすると間違いを減らせます。また、計算力が高いと問題を解きやすくなります。毎日コツコツ計算練習をしておきましょう!

4年生向けの算数問題集も紹介していますので、子どもに合うレベルのもので対策してみてください。

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プロフィール
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福地 暁です。
20年以上教育に携わり、現在は個別指導の塾を経営しています。

これまで3000組以上のご家庭を担当させていただき、中学受験(灘中・御三家など最難関含む)、高校受験、大学受験(医学部・旧帝大含む)への合格をアシストしてきました。

この記事では中学受験、高校受験、大学受験、英検・TOEIC対策、中学生・高校生の定期テスト対策など、さまざまな学習アドバイスをしています。

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