【中学受験あり・なし】小3国語の勉強方法と家庭学習のポイント:学習習慣のつけ方を解説します

国語を勉強中の小学生の男の子 小学生勉強情報
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小学3年生になると、習う漢字の数が増え、文章題で問われる内容もむずかしくなります。

「漢字は覚えられるけど、文章読解が苦手…」
「算数の文章問題が苦手。国語の読解力がネックなのかも…」

国語の読解力はすべての教科の基本ともいわれ、国語を得意にしたいと願う保護者の方はとても多いです。

そこで今回は小学校3年生の国語で気をつけることを確認していき、目安の勉強時間を確認していきます。

この記事は下記の方向けです。

  • 受験しないが、国語が気になる小学校3年生のお子様のいる方
  • 家庭学習で国語の勉強に取り組みたい方
  • 中学受験を検討(予定)しており、国語の読解力を早めに高めておきたい方

※関連記事:小学校低学年の子どもの勉強に親はどう関わればいいか:親ができる学習サポート
※関連記事:【中学受験】受験勉強はいつから本格的にはじめる?

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小学校3年生におすすめの国語の勉強方法

3年生は授業時間数が増えて、宿題も増えます。1、2年生と同じやり方で勉強すると時間がかかり、未定着になってしまう内容もちらほらと出てきます。

これを機に勉強の仕方を工夫できると良いですね。

どうすれば1週間たってもちゃんと覚えていられるか、相手に伝える文章を書けるかをお子様と一緒に相談してみると、お子様が大きく成長していくきっかけになります。

4年生以上になると、自分で工夫できる子が伸びていきます。その土台作りが3年生です。

漢字を工夫して覚える

小学校では漢字を学年別に下記表のように習います。

1年生2年生3年生4年生5年生6年生
80字160字200字202字193字191字

3年生は漢字を200個も習います。1年生が80個でしたから、2.5倍にもなっています。

数が増えただけでなく、「へん」や「つくり」も習います。

ここからは漢字の覚え方を3つ紹介します。

「へん」や「つくり」を色分けする・意味も覚える

「にんべん」「きへん」などたくさんの「へん」を習います。

それぞれの「へん」を意味と一緒に覚えつつ、漢字を書くときに色分けしておくと印象に残りやすくなります。

漢字の意味は現在の使われ方と違っている場合があります。

たとえば「級」は「いとへん」です。いとへんは糸に関係する漢字に使われますが、級は糸に関係しませんよね。これは、級がもともと「機織りで順序どおり糸をつなげていく様子」を表している漢字だからだそうです。

現在の意味で納得できるものもあれば、「なぜこの部首?」と不思議なものもあります。そういうときに国語辞典を使うとわかりやすい解説が載っていて、さらに勉強になります。

小学校3年生で習う漢字のへん・つくりと意味の一覧

へん・つくり意味
にんべん人の動きに関係する「他」「代」など
きへん木に関係する「根」「植」など
さんずい水に関係する「泳」「湯」など
ぎょうにんべん進むことや道に関係する「役」「待」
いとへん糸に関係する「級」「終」など
ごんべん人が話すことに関係する「詩」
うかんむり家の屋根の下にいるイメージ「客」「宿」など
てへん手の一部や、手でする動きに関係する「打」「拾」など
こころ心や感情に関係する「想」「意」など
しんにょう歩くこと、進むことに関係する「進」「返」など
くさかんむり草花に関係する「葉」「薬」など
しめすへんめでたいこと「礼」「神」など
こざとへん丘などふくらんだ場所に関係する「院」「階」など
おおざとくに、まち、むらなど区域に関係する「部」「都」
たけかんむり竹に関係する「笛」「筆」など

声に出す・空中にも書く

覚えるときはできるだけ五感を使うほうが覚えやすいです。
漢字を覚えるときはノートに書くだけでなく、空中に書いたり声に出したりするのがおすすめです。

視覚や聴覚も使って覚えるので、記憶に残りやすくなります。

確認テストをする

ひととおり勉強したら、最後に確認テストをしてみましょう。

漢字をノートなどで隠して、読み仮名から漢字を書いてみます。

これは「自己テスト」と言って、覚えたことをアウトプットすることで記憶に定着させる学習方法です。
ひらすら何度も書いて覚えるよりも、アウトプットの回数を増やすほうが覚えやすいことが脳科学の研究でわかっています。

作文を書く

書く力をきたえるため、月1-2回作文をするのがおすすめです。助詞(て、に、を、は)などの文法の使い方も勉強できますし、論理的思考力が養われます。

高校入試は作文が必須ですし、中学入試でも記述問題が増えてきています。

また、6年一貫教育をお手頃な学費で受けられると最近人気の公立中高一貫校入試ではほぼ作文が必須です。

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※関連記事:公立中高一貫校とは:私立中との入試制度の違いや対策方法を解説

最近読んだ本の内容を誰か(家族など)に紹介する文章を100-200字以内くらいで書いてみましょう。

最初は話し言葉になっていても大丈夫です。がんばって書いたことをほめてあげて、遊び感覚で続けてみてください。書いた文章にイラストを描いてみるのも良いですね。

国語の家庭学習におすすめのツール

家庭での学習ツールは大きく3つあります。

  • 市販教材
  • 通信教育
  • アプリ

です。それぞれの選び方を説明します。

自分で選べる市販教材

市販教材はネットや本屋さんで子どもと一緒に選ぶのがおすすめです。

親が気に入ったものを買って子どもにさせるのも良いですが、子どもがする気になってくれなかったら意味がありません。

「主婦と生活社」のすみっコぐらしシリーズや学研のドラゴンドリルシリーズなど、子どもの興味を引きながら楽しく勉強できるドリル・問題集がたくさんあります。

子どもが気に入ったものを使うと、楽しく勉強に取り組んでくれるようになります。

毎朝5分の学習習慣をつけるためのドリル(『早ね早おき 朝5分ドリルシリーズ』)もあれば、中学受験に向けて思考力や応用力を養う問題集(『トップクラス問題集』)もあります。

学習目的に合わせて選ぶようにしましょう。

※関連記事:3年生向けの市販教材をこちらの記事で学習目的別に紹介しています。
3年生算数のおすすめドリル・問題集
3年生国語のおすすめドリル・問題集

通信教育を試してみる

塾に通ってみて上手くいかなければ、通信教育を試してみるのも一つの手です。

移動時間がゼロですし、塾に比べて短時間の1回あたりの勉強が短時間に設計されています。「塾と併用」「通信教育単独」のどちらも選べます。

難関中学対策ならZ会

難関中学、最難関中学(首都圏御三家、灘中学、ラサール中学など)を目指しているならZ会がおすすめです。下記のような特長があります。

  • トータル受講、ライトな受講(要点集中プラン)を選べる
  • 1科目から受講できる
  • 塾と同じかそれ以上の難易度の問題にもチャレンジできる
  • 記述特訓や理科の複雑な計算対策など入試頻出分野の対策講座を取れる

※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法

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苦手、嫌いを克服するなら進研ゼミ

中学受験対策の通信教育として進研ゼミも多くの受験生に選ばれています。楽しく、自信をつけながら学べるという特徴があります。

  • 視覚的に理解しやすい授業動画
  • 1回15分の設計で勉強がつづけやすい
  • 赤ペン先生がほめながら添削してくれる
  • 合格実績は4,000名以上

※関連記事:進研ゼミ小学講座の特徴と効果的な利用法

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楽しく算数を勉強するならRISU

算数に苦手意識のある子を「算数好き」にする通信教育としてRISUが注目を集めています。

ゲームのようにステージをクリアすればするほど算数の問題を解けるようにしていくシステムです。

小学校の勉強先取りはもちろん中学受験の問題もたくさんあり、RISUの会員で四谷大塚の全国小学生学力テストやSAPIXの模試で全国1位を取っている子も出ています。

費用のシステムが分かりにくいので、その解説も含めて下記の記事で紹介しています。

RISU算数の特長・活用法(小学生向け)と費用を解説

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成績アップの3つの秘密:効果で選ぶなら、RISU算数

アプリで気軽に学習

勉強が苦手な小学生や、楽しく少しずつ「勉強」に慣れさせたい幼児・小学校低学年には、ゲーミフィケーション(ゲーム性を取り入れたもの)を取り入れたアプリがおすすめです。

国語の漢字、算数の計算をはじめとして、英検®対策、中学入試対策に使えるアプリも数多くあります。

ほとんどのアプリは無料で利用できますが、アプリ内課金のあるものや広告表示のあるものもあります。

  • 親と一緒のときにだけ使っていい
  • 広告はタッチしない

などのルールを事前に決めておきましょう。

※関連記事:おすすめアプリを下記の記事で紹介しています。
算数のおすすめアプリ
国語のおすすめアプリ
英語のおすすめアプリ

うんこゼミ(PRを含みます)

あの「うんこドリル」のアプリ版です。3年生から6年生が対象です。

うんこドリルにハマった子やハマりそうな子(元気な子?)にはたまらない学習アプリになりそうです。

  • 反復学習ができる
  • 国算理社英もできる
  • 半月に1度テストがある
  • 全国のプレイヤーと競える

上記のような特長があり、学習アプリと通信教育の間のようなものです。

月額2,480円であり、安くはなく高くもなくという負担で済みます。

学習アプリ→うんこゼミ→通信教育」のようなステップアップにも使えそうなので、紹介しました。

10日間の無料体験もあるので、「どのような学習ツールが合うか試してみる」のにもおすすめです。

うんこ学園HPより
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中学受験のご家庭がしておくほうがいいこと

中学受験を予定しているご家庭では、本格的な受験対策を3年生からはじめることが多いです。

最近の中学入試の問題は下記のような特徴があります。

  • 思考力を問う問題が多い
  • 記述問題が増えている
  • 英語入試や情報処理の問題が増えている

ひと昔前なら、大量の知識をインプットして正確にアウトプットする能力の高い子が志望校に合格しやすかったです。

最近では、そうした「処理能力の高い子」よりも「思考力・表現力の高い子」や「明確な学習方針で勉強してきた子」のほうが合格しやすくなっています。

難化する入試問題への準備をはじめる

入試過去問や受験対策用の問題集に目をとおしておきましょう。入試問題のタイプの変化だけでなく、難易度も上がっています。

例えば、東京都の御三家の1つである開成中学で30年前に出題された算数の問題が、今では偏差値40〜50くらいの学校で出題されています。

30年前の超難問は、今の標準問題なのです。

対策は早めに・計画的に始めておくほうが良いです。

※関連記事:【中学受験】受験勉強はいつから本格的にはじめる?受験を成功に導く3つの力とは?

通塾スタイルか家庭学習スタイルか決める

受験対策をされる場合、約8割の方は塾で対策をされています。

ただ、その8割の方のなかでも利用する塾の種類や方法はさまざまです。

  • 集団指導塾のみ
  • 個別指導塾のみ
  • 集団指導塾と個別指導塾の併用
  • 塾と家庭教師の併用

集団指導塾のみだった方が途中から個別指導塾や家庭教師を併用される場合もあります。

6年生の冬(入試直前)に算数や理科でプロ家庭教師を活用して10-20点アップをする場合や、難関中学入試に向けて低学年から家庭教師を利用する場合など、学習手段も多様化しています。

※関連記事:【中学受験】個別指導塾だけで大丈夫!?
※関連記事:【中学受験】個別指導塾併用のメリット
※関連記事:【中学受験】小学生の家庭教師はいつからがいい?
※関連記事:中学受験・高校受験・大学受験でプロの家庭教師の選び方

状況や時期に応じて上手に活用したいですね。

さらに、家庭学習のみで受験対策をされているご家庭もあります。

首都圏で偏差値60以上の中学校に合格されているご家庭でもそうした方が2割ほどいらっしゃいます(ひまわり教育センターより)。

ご家庭の学習方針次第では、「塾なし」でも受験対策ができるような環境ができています。

※関連記事:【中学受験】塾なしは無理?家庭学習のみで志望校に合格できるおすすめの学習方法を紹介します

志望校を探しはじめる

志望校は3-4年生までに方向性を決めて本格的に動くご家庭が多いです。

動き出してから1年ほどかけて第一志望校を決めます。これだけ時間をかけるのは、少子化が進むにつれて私立中学では学びの多様化が進んできているからです。

  • 難関大学受験に強い中高一貫校
  • 国際色の強い中高一貫校
  • 独自の指導方針を持つ中高一貫校
  • 大学附属の色を濃くしていく中高一貫校

など様々です。英語入試を導入する私立中学も非常に多くなっており、英語教育に力を入れているご家庭は将来の選択肢がとても多くなっています。

※関連記事:入試で英検®が使える東京の私立中学一覧
※関連記事:入試で英検®が使える神奈川、埼玉、千葉の私立中学一覧
※関連記事:入試で英検®が使える関西の私立中学一覧

しかも最近では公立中高一貫校が人気です。公立の費用で私立のような6年一貫の教育環境を手に入れられます。

【下記リンクは公立中高一貫校の適性検査対策の専門塾のPRです。適性検査は「思考過程を身につける必要」があるため、専門の対策が欠かせません。
私立中受験の「ついで」の対策ではなく、専用カリキュラムで対策しているところがおすすめです。】

e点ネット塾 公立中高一貫受検対策

あまりの人気で、開設時には偏差値50弱だった公立中高一貫校が数年後には偏差値60近くまで上昇しているケースもあります。

作文が必須だったり、複数の教科をまたいだ試験になっていたりと、私立中入試とは全く対策方法が違っています。

※関連記事:公立中高一貫校とは:私立中との入試制度の違いや対策方法を解説

受験をする・しないのご検討も含めて、早めに情報収集をしておきましょう。

※関連記事:中学受験するかしないか:私立中・公立中それぞれのメリット、中学受験と高校受験どちらがいいかを解説!

3年生の家庭学習のポイント

3年生の間は、家庭学習が中心というご家庭が多いです。

家庭学習で気をつけておくと良いことや勉強方法をお伝えします。

学習習慣をつける

小学校の勉強は学年があがるにつれてむずかしくなります。わからない問題をその都度解きなおし、苦手な問題が増えていかないように注意が必要です。

日ごろから宿題以外にも自宅学習する習慣をつけるようにしましょう。

4年生以降は自己主張が強くなってくるので、学習習慣をつけるのがむずかしくなってきます。
3年生のうちにぜひ習慣化したいですね。

※関連記事:中学受験に向けた低学年の準備:学習習慣のつけかた、毎日の勉強時間、親の学習サポートなど

下記グラフのように、小学生は平日でも1日1時間以上家庭学習をする子が7割を占めます。

もちろん、毎日宿題だけで1時間以上かかっているわけではありません。

ベネッセ教育総合研究所「小中学生の学びに関する実態調査 報告書 [2014]」より
ベネッセ教育総合研究所「第2回 放課後の生活時間調査」より

小学生の多くは宿題以外の勉強をしている時間が毎日数十分あるのです。
この時間に苦手単元の復習をしたり、ハイレベルな問題を解いて思考力を伸ばす勉強をしたりしています。

勉強は継続的に行って成果がでるものですから、まずは勉強を習慣化したいですね。

毎日同じ時間やタイミングに勉強(宿題)をする

家庭学習を習慣化するには、週4日以上(1週間の過半数)は勉強の時間を持てるようにしましょう。

ポイントは、寝る前に歯を磨くのと同じように、同じ時間か同じタイミングに実施することです。

  • 学校から帰ってきたらすぐ
  • 夜ごはんを食べる前(夜ごはんを作っている間)
  • お風呂に入る前

などのタイミングが多いです。どのタイミングが良いかはご家庭の生活スケジュールによります。

「夜ごはんを食べる前」が気持ち的にも、ごはんを食べた後のスケジュール的にも(お風呂、歯磨き、明日の準備、寝かしつけ)都合がいいでしょう。

ただ、習慣ができるまでは親がついていないとできません。共働き家庭だと、「学校から帰ってきたらすぐ」はむずかしいかもしれません。

その場合は、「夜ごはんを作っている間」にリビングで宿題をさせる方が多いようです。ちょっとハードですけど、音読もできます。

毎日同じ場所で勉強(宿題)する

勉強をする場所も固定するほうが習慣化しやすいです。

場所が変わると気分が変わって良い面もありますが、習慣化するときには同じ場所のほうが「いつもどおり感」が早く身につきます。

ちなみに、勉強する場所はやはり圧倒的にリビングが多いようです。

セイバンより

勉強の過程を大事にする

答えがあっているかだけでなく、どう勉強しているかも確認しておきましょう。

たとえば、国語辞典の使い方がわからず戸惑っているかもしれません。国語辞典を日常的に使うと語彙力が増えます。

子どもの勉強の様子をみれるのも、リビング学習の良いところですね。

語彙力は長い文章を読むための基礎的な力です。せっかく国語辞典を持っていても使い方がわからないと、「もう、いいや」とあきらめてしまうかもしれません。

勉強の仕方は大丈夫か、困っていることはないか、どれくらい成長してきているかを確認してあげまよう。

最初は手間がかかりますが、はじめのうちに10の手間をかけておくと、後々、100の手間を省けるようになります。

※関連記事:中学受験をする小学生におすすめの国語辞典

3年生は1日にどれくらい勉強すればいい?

小学生は学年×10分勉強しましょう」とよく言われます。

3年生だと1日30分です。

本当にこれで十分なのでしょうか。一般的に小学生は毎日どれくらい勉強しているものなのでしょうか。

3年生の家庭学習時間は61分

実は、3年生は「30分」どころか「61分」勉強しています。

下記のグラフをご覧ください。小学校1年生から6年生までを対象に、1日の家庭学習時間を調査した結果です。

おうち教材の森より

「3年生の平均学習時間は61分」

となっており、「学年×10分」を大きく越えています。

また、1・2年生の家庭学習時間はほとんど同じですが、3年生になると急に伸びて61.3分になります。

3年生は英語(外国語活動)・理科・社会の授業がはじまりますから、宿題も増えて勉強が忙しくなるのです。

3年生は学校の授業時間数が増える

小学校3年生になると、下記の表のように学校の総授業時間数がアップします。

PLUS-M「年間授業時間」より

2年生まであった「生活」がなくなり、代わって「社会」「理科」「外国語活動」「総合的な学習の時間」の授業がはじまります。
2年生までは8科目でしたが、3年生は11科目もあります。

総授業時間数で70時間も増えて、6時間授業の日が週3日になります(2年生は週1日だけ)。

科目数も授業時間数も増えて忙しくなるため、2年生よりも時間の使い方を工夫する必要があります。

小学校3年生の国語のポイント

小学生が勉強する内容は、学習指導要領で下記のように定められています。

文部科学省「【国語編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説」より

学習指導要領を元にして、3年生の国語が1、2年生とくらべてどのようにステップアップするかをまとめました。

     1、2年生3、4年生
説明的文章話の順序を追い、重要な語や文を選びだす。段落ごとの記述内容から根拠をみつけ、文章の内容を要約している言葉や文を選びだす。
文学的文章登場人物の行動を追い、感情を想像する。本文内容をから登場人物の感情を捉え、場面の移り変わりを基に登場人物の感情や性格、考え方を想像する。
文章の記述文章の内容と自分の体験を結び付け、感じたことを相手に伝える。文章の内容について自分の感じたことを他人に伝え、人によって感じ方がさまざまであることを知る。

1、2年生は大まかにストーリーを捉える勉強をしていましたが、3年生では意見や感情の根拠を捉える力を養う勉強をします。

小学生の国語力を伸ばす方法

1、2年生で学んだ内容をもとにして、読む力も書く力もより高いレベルが求められます。

説明的文章でも文学的文章でも、「根拠」を見つける力が必要になります。

1、2年生では「どう書いているか」「どう行動しているか」が中心でしたが、3年生では「なぜどう書いているか」「なぜそう行動しているか、感じているか」を考えないといけません。

こうした「なぜ?」から始まる根拠探しは、「自分と他人は性格が違い、感じ方が違う」と知ることがスタートです。

読む力だけをきたえても、テクニックによる答え探しになってしまいがちです。書く力もきたえつつ、書いた内容をお互いに伝えあうことで、相手への想像力を養えます。

国語力を伸ばすためにご家庭で実践いただける勉強方法を紹介します。

読書をする

国語力の基本は「読む力」と「書く力」です。
読む力は読書できたえられます。読むことで語彙などの知識を習得し、情緒面の発達を促せます。文部科学省でも国語教育のあり方について下記のように提言しています。

 小学校段階では,「聞く」「話す」「読む」「書く」のうち,「読む」「書く」が確実に身に付くようにしていくことが大切である。これは,いわゆる「読み・書き」の徹底を図ることが重要であること,情緒力を身に付けるには「読む」ことが基本になること,論理的思考力の育成は「書く」ことが中心になると考えられることによる。今以上に,「読む・書く」の定着を図ることが重要である。

文部科学省「国語力を身につけるための国語教育の在り方」より引用

スマホの普及などにより、小学生の読書量は30年前と比べて減っています。

30年前は1か月に約9冊読んでいたのが、現在の3年生は下記のグラフのように約3.5冊になっています。

学研教育総合研究所「小学生白書Web版」より

読書によって、自分の知らないことを知り、経験していないことを想像する経験ができます。

「自分の当たり前は、他人の非常識」と言います。

横のつながりが増えていく3年生だからこそ、これまでの生活でなじみのない事柄に触れる機会があると、学びの幅が広がりつつ深くなっていきます。

また、分からない言葉が出てきたら一緒に国語辞典を調べるようにすると、国語辞典を日常的に使う習慣を無理なくつくることもできます。

子どもにスマホを持たせるご家庭も多くなる学年です。スマホのアプリも紙の国語辞典も両方使いこなせるようになってほしいですね。

※関連記事:【紙の辞書と電子辞書(スマホ)】どっちがいい?

親子の会話で「なぜそう思う?」と質問する

新聞を読んで気になったニュース(スポーツで、経済、国際紛争などなんでも)について、親子で話をしてみましょう。

3年生の国語のポイントは「根拠」「相手の感じ方を知る」です。下記のようなことを子どもに聞いてみると、子どもが他人の立場や状況を想像するきっかけになります。

「サッカー日本代表はどうしてW杯で活躍できたと思う?この活躍を1番喜んでるのは誰だと思う?」
「もしこの火事が自分たちの家/マンションで発生したらどう思う?」

国語が得意な子は、自発的に(無意識に)こういう質問を自分で自分に投げかけながら文章を読んでいます。

ですから、自分の意見を記述したり作文したりしたときに、
「自分ならこうする、こう感じる」「なぜこうなのだろう?」
という視点が入っているのです。

こういうことって、誰かに聞かれるまでわざわざ考えませんよね。

かといって、学校や塾の先生が子どもに質問すると、「勉強」になってしまいがちです。
勉強に苦手意識のある子は余計いやがります。

保護者の方からお子様に聞いてあげると、日常会話の延長線上で無理なく「どうして?」を考える習慣をつけてあげられます。

かなりオススメの方法です!

まとめ

小学校3年生になると学校の授業時間数が増えて、勉強が忙しくなります。

国語も1年間で200個の漢字を習いますし、長文の読み取りも深いレベルまで求められるようになります。

だからこそ、漢字の覚え方を工夫するなど、勉強の仕方をステップアップさせやすいタイミングでもあります。

リビング学習を習慣化できれば、子どもの勉強の様子をみることができます。

国語辞典の使い方で困っていたり、勉強に集中できていない様子があれば、
すぐに気づいて声をかけてあげられます。

中学受験の勉強もまだ本格化していない学年ですから、今のうちに勉強への知的好奇心を高め、勉強の仕方を工夫する習慣をつけておきたいですね。

月1-2回作文を書くようにしてみましょう。私立中学入試では記述問題が多くなってきていますし、公立中高一貫校入試では必ず作文が出ます。

※関連記事:【中学受験国語】おすすめの記述・作文問題集:書き方の基本から難関レベル対策まで

まだ勉強を「勉強」と感じていない間に、「読むことは楽しい、書いたことが相手に伝わるのはうれしい」という経験をお子様に積ませてあげると、国語力をしっかりと伸ばしやすくなります。

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勉強に苦手意識のある子には進研ゼミのほうが向いています。
進研ゼミについては下記記事でくわしく紹介しています。
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