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中学受験の準備はいつからすればいいか:塾通いをはじめる前に小学校低学年が家庭でできること

塾の授業風景 中学受験の勉強法
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近年、中学受験は低年齢化してきていると言われています。入試問題の難易度があがり、必要な勉強量がふえたためです。たくさん勉強しないといけないので、勉強に時間がかかる。だから早く勉強をはじめよう、というわけです。

では塾に通いだすのも早ければ早いほどいいかというと、そうでもないことがわかっています。

受験勉強が本格化する4-5年生辺りから成績が低迷しだす子もとても多いです。

低迷したまま受験に突入させたくありませんよね。

今回の記事では、下記の内容を紹介します。

  • 成績があがる子の特徴
  • 低学年の間にしておく準備

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塾通いはいつから?

中学受験のために塾に通いだすのはいつからなのか。下記のグラフは、偏差値60以上の中学校に通う子どもをもつ保護者を対象に2022年9月に実施された調査結果です。

ひまわり教育研究センターの調査結果より

小学校3年生から4年生にかけて塾に通いだす子が最も多いという結果でした。塾に通いだしてから中学入試まで2-3年間塾に通う計算になります。

授業は週何日受ける?

受験が終わるまでの間、授業を週何日くらい受けるのでしょうか。

下記のグラフをご覧ください。

小学校3年では週1-2回の通塾回数が多い
小学校5年生では週3回が一番多い
小学校6年生では週4回が一番多い

という結果になっています。

週2回通うときは宿題も週2日していることが多いですから、合計すると週4日、1週間の半分以上で塾の予定が入っていることになります。

成績に悩むご家庭が3割

これだけ多くの時間をつかって、成績は順調にあがっているのでしょうか。

下記のグラフは、偏差値60以上の中学校に通う子どもの保護者の方を対象にして、中学受験勉強のときに悩んでいた内容を調査した結果です。

ひまわり教育研究センターより

1番多い悩みは「夜寝る時間が遅くなること」
2番目に多い悩みは「成績」

という結果でした。この2つが突出した多い悩みです。

塾以外に平日3時間以上の勉強

寝る時間が遅くなる」「成績が伸び悩む」という受験の悩みが多くなるのはなぜでしょうか。

下記のグラフをご覧ください。中学受験を経験した家庭を対象に、平日に何時間勉強していたかを調査した結果です。

Z会 イマドキ中学受験情報【12】「中学生Z会員の保護者に聞いた!中学受験アンケート」より

小4、小5では4割近くが平日2~3時間の勉強時間
小6の夏以降は5割以上の子どもが平日に3時間以上勉強
入試直前の冬には2割以上が5時間以上勉強

小4で平日に3時間勉強している子が4割近くもいます。5、6年生になるともっと勉強しています。

平日で3時間というとかなり長時間です。

6年生の冬には2割以上が5時間以上勉強しています。食事・入浴以外勉強をずっとしていても、寝る時間は遅くなってしまうでしょう。

これだけ勉強しても3割の家庭では「成績」に悩むのです。

小学校4年生からは受験勉強にかなりの時間をつぎ込むわけですから、やはり成績を順調にあげられるほうがいいです。

中学受験で成績があがる子の特徴3つ

4年生以降も成績があがる子には、共通してみられる特徴が3つあります。

・解き方を理解しようとする
・あきらめずに解こうとする姿勢がある
・学習習慣がついている

4年生以降に成績が伸びるかどうかは、受験レベルの問題を解けるようになるかどうか次第です。

受験レベルのむずかしい問題にであったときに、

「どうやって解けばいいのかな?」と考え、
すぐに解けなくても簡単にあきらめず、
解説を読んで考え方を理解しようとする子
は長期的に伸びていきます。

高学年になってから「あきらめずにがんばろう!」と声をかけても、簡単には響いてくれません。

3-4年生は学習面のターニングポイント

小学校3-4年生は学習面でも精神面でも大きなターニングポイントです。

3年生までは、言われたことを言われたとおりに実行しようとします。

問題を解きなさいと言われれば解きますし、
答え合わせとやり直しをしなさいと言われれば、(ある程度)言われたとおりにします。

3年生までは、言われたとおりに実行する子のほうが成績も良い傾向にあります。

ですが、4年生になる辺りから「自分を客観視する能力」が育ってきます。

算数や国語が、周囲と比較してできているかどうかを自分で把握できるようになります。

自己主張も強くなり、親や塾の先生の言うことに素直に従いにくくなります。

しかも4年生以降は勉強内容がむずかしくなります。言われたとおり公式を当てはめるだけでは正解できない問題も数多く出てきます。

言われたとおり実行しているのに解けるようにならない。
それなら、親や塾の先生の言っていることは正しくないのではないか?と不安になりだします。

こういう子は「勉強は人から言われたするもの」と思っていますから、「自分はどうすればいいか?」という考えになかなか移行できません。

そのうち勉強量が多くなってきて、その負担感から勉強がイヤになってしまいます。

家庭でできる中学受験準備3つ

4年生以降は問題の難易度があがります。

むずかしい問題を解けるようになるには、前述のように下記の3つが必要です。

①解法の理解力
②深く考える姿勢
③学習習慣

4年生以降に成績を伸ばす子に育てるには、この3つの条件を3年生までに備えさせてあげると良いです。

そのために親ができる(親だからできる)準備は大きく3つあります。

リアルな経験でイメージ力をあげる

文章をから状況を多角的にイメージできる子は、むずかしい問題でも理解できるようになります。

問題文が長くなると、何が書かれているかわからなくなってきます。具体的にイメージしながら読む力が求められます。

これは国語だけではありません。たとえば算数でもそうです。

図形問題なのに図形が描かれておらず、文字を読んで図形をイメージしないといけないものも出てきます。

こういうとき、文字から図形を具体的に思い描き、図形を紙に描いて考えるようにすると正解にたどりつきやすくなります。

通信教材のように、タブレットを使って図形を3次元で見せてくれるものもあります。

理解するためには非常にわかりやすいですが、それだけでなく、
「ものの動き方や形」と「自分の頭のなかのイメージ」を一致させる力を養っておくほうがいいです。

みればわかるだけでなく、自分でイメージを再現できる力が大切です。

そのためには、できるだけ五感を使った経験がおすすめです。

人は物ごとを頭のなかに入れるとき、ほかの何かの記憶と連動させて記憶します。

虫を捕まえたときにバタバタさせている足が自分の指に引っかかってくる感じや、目で見たときのウネウネした動き、虫や草のほのかなにおいなど。思い出すときも同様に連動させて思い出します。

こうしたほかの何かの記憶や複数の感覚と一緒のほうが記憶しやすく、思い出しやすくなります。

無関係にみえる動きや経験がいくつもつながって、目的となるイメージをつくってくれることが脳科学の研究でもわかっています。

動物やモノに触れたり、星を眺めながらギリシャ神話の話をしたり、さまざまなリアルな経験を積ませてあげてください。

もちろん、動物アレルギーや個人の好み、環境による制約もあります。できる範囲内で、楽しみながらされてみてください。

どうして?の質問をたくさん投げかける

2つ目は、親子の会話で「どうして?」という質問を子どもにたくさん投げかけることです。

勉強は問題と解答がセットで用意されています。解答にたどりつくための解き方まであります。

要領のいい子は、問題を見たら解法を思い出し、機械的にスイスイと問題を解いてしまいます。

このやり方だと、3年生までは優秀な成績を残せるのですが、4年生以降はつまずきやすくなります。

どうしてこの解き方なんだろう?」と、気になって考えてしまう子のほうが伸びるようになります。
前述のように、問題の解法が複雑になるからです。

大人でもそうですが、初めての話を1度聞いただけですべて完全に理解するのはむずかしいです。2-3回聞いても、知らず知らずのうちに誤解していることもあります。その誤解はたいてい、会話のなかで気づいて訂正できます。

子どもも、初めて解く問題の解説を1回聞いたり読んだりしただけでは、理解するのは至難の業です。問題に正解できたら「あ、この子は理解できたな」と大人は思ってしまいますが、解く手順や解答をただ覚えただけかもしれません。

「どうしてここでかけ算をしているんだろう?」「どうしてこの実験だと二酸化炭素が発生しないんだろう?」といった、「どうして?」を考える習慣が必要です。

どうして?を考えていれば、ふと解説を聞いたり読んだりしているときに理解の不十分だった箇所に気づき、正しく理解しなおすきっかけにできます。

この習慣は、特に大手の中学受験専門塾に通っている(通わせる予定の)ご家庭は必須です。大手中学受験塾の教材は解説が乏しいからです。

解説がとても少ないので、自宅で宿題を解いていてわからない問題の解説を読んでも、理解しづらいです。授業で聞いたことやノートにメモした内容を駆使して理解につとめるか、塾の先生に聞くしかありません。

「どうしてこの解き方なんだろう?」を考えながら塾の授業を受けていれば、1度の説明でも大まかに理解できるようになります。

授業で大まかに理解できていれば、少ない解説がちょうどいいヒントになって、わからない問題も自力で解けるようになる練習にもなります。

ご家庭では、日ごろの会話のなかで「どうしてだと思う?」とたびたび子どもに問いかけてあげてください。何度も質問されているうちに、「どうしてかな?」を自分でも考えるようになります。

「どうして?」を考えるには語彙が不可欠

話しがちょっとふくらんでしまいますが、
「どうして?」を考えるには語彙力が欠かせません。

人間は言語を使って考えますから、言葉を知らなければそれ以上思考を発展させにくくなります。

いくつかの塾が中学受験生に必要な語彙力を調べています。

下記の表をご覧ください。

 平均的な語彙数
中学受験の小学6年生(偏差値60前後)30,000語
平均的な小学4年生10,000語
平均的な小学5年生12,100語
平均的な小学6年生14,400語
平均的な中学1年生16,900語
平均的な中学2年生19,600語
平均的な中学3年生22,500語
徳島国語英語専門塾 つばさ「小学生から国語を伸ばす習慣(1)」アオキ学園「語彙力・国語力・速読の相関との相関」より作成

語彙には「知っている語彙」と「使える語彙」の2パターンがあります。

言葉は知らなければ使えませんし、いくら知っていても使わなければ「モノ」になりません。

「知っている語彙」と「使える語彙」の両方を無理なく増やすには、低学年のうちから辞書を引き、文章を書く練習をしておくのがおすすめです。

※関連記事:【中学受験】国語辞典を使って国語の読解力を大きく伸ばす方法をお伝えします!
※関連記事:【中学受験】紙の辞書と電子辞書を使い分けて成績アップしていく方法を解説します
※関連記事:必見!小学生の文章力をアップさせるおすすめのトレーニング方法を紹介!

語彙力を高める本

語彙力を高めるのにおすすめの本を2冊紹介します。

1冊目の『10才までに覚えたい読解力・作文力のつく言葉1000』で語彙に慣れ、
2冊目の『小学3年生から始める!こども語彙力1200』で本格的に語彙を増やす勉強に入るのがおすすめです。

『マンガでわかる! 10才までに覚えたい読解力・作文力のつく言葉1000』

マンガでわかる! 10才までに覚えたい読解力・作文力のつく言葉1000

出版社:永岡書店
値段:1650円(税込)
特徴:

文章読解の下支えとなる語彙力がアップする本。

出合った言葉を「生きた形」で自分の中に取り込めるような“気持ちを表す言葉”の意味・使い方を1000語掲載。
マンガと一緒に読むことで、記憶の定着度が高まります。
読解力・作文力の向上、読書習慣が身につくほか、中学受験にも役立つ一冊。

永岡書店より引用

【おすすめする理由】

語彙を増やすには「繰り返し見聞きする・使う」のが早いです。

マンガなので自分で何度も楽しく読んでくれます。

2年生でも十分に読めます。

『小学3年生から始める!こども語彙力1200 考える力が育ち、頭がグングンよくなる』

小学3年生から始める!こども語彙力1200 考える力が育ち、頭がグングンよくなる

出版社:KADOKAWA
値段:1,760円(税込)
特徴:

言葉の伝道師・齋藤孝先生が小学生に教える人生を豊かにする日本語1200

小学校を卒業するまでに覚えておきたい言葉をテスト形式で勉強できる本。教科書に出てくる語彙の定着はもちろん、中学受験を視野に入れた語彙力の増強を目標とし、実学年プラスαのことばを、ちょっと背伸びして勉強できる内容。

KADOKAWAより引用

【おすすめする理由】

文章を読解するのに必要な語彙がランク分けされており、大人が読んでも勉強になるような語彙がたくさんあります。

中学受験も意識して作られており、

「読解基本語」「感情表現や情景描写の言葉」「論理的な表現や概念の言葉」

のように分かれています。

学習習慣をつける

低学年のうちにしておく3つ目の準備は、学習習慣をつけることです。

問題がむずかしくなり、学習量が増えても受験勉強に自ら取り組めるかどうかは、習慣の差が大きいです。

やる気のある日はがんばるけれど、やる気のない日はダラダラ過ごす。

この感じだと、なかなか勉強が身に付きません。

低学年のうちに学習習慣をつけるようにしましょう。

下記の3つのポイントを実行すると学習習慣をつけやすくなります。

週4日以上勉強する
同じタイミング、同じ場所で勉強する
1回の勉強時間を10分程度にする

それぞれ説明します。

【週4日以上勉強する】

3日以内だと、「勉強する日」よりも「勉強しない日」のほうが多くなります。

1週間のうち半分以上は勉強するようにしましょう。

【同じタイミング、同じ場所で勉強する】

日常生活での習慣形成プロセスの研究の結果、
新しい習慣をつけるには、同じ時間、同じ場所など同じ状況で繰り返すことが有効であることがわかっています(行動デザインラボより)。

学校から帰ってすぐ
夕ごはんの前
学校に行く前

など、毎日決まった時間に勉強するようにしましょう。

なお、1、2年生が勉強する場所はやはりリビングが一番多いようです。

ベネッセ教育情報サイトより
【1回の勉強時間を10分程度にする】

一度に長い時間だと子どもにとってハードルが高くなってしまい、続けにくくなります。

まずは1日1回10分程度の短い時間からはじめてみましょう。

学研の『毎日のドリルシリーズ』を使ったり、
中学受験生向けの下記のようなドリルを使うと、無理なく学習習慣をつけられます。

『小学ハイクラスドリル 算数1

Amazonより

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楽天ブックスで詳細をみる
Yahoo!ショッピングで詳細をみる
出版社:増進堂・受験研究社
値段:1,320円(税込)
学習ペース(目安):1日1ページ

※ほかのおすすめドリルを下記の記事で紹介しています。
小学校1年生におすすめの算数ドリル
小学校2年生におすすめの算数ドリル
小学校3年生におすすめの算数ドリル
小学校1年生におすすめの国語ドリル
小学校2年生におすすめの国語ドリル
小学校3年生におすすめの国語ドリル

通信教育を試してみる

学習習慣をつけるのに非常に助けになるのが通信教育です。

移動時間がゼロですし、塾に比べて短時間の1回あたりの勉強が短時間に設計されています。「塾と併用」「通信教育単独」のどちらも選べます。

難関中学対策ならZ会

難関中学、最難関中学(首都圏御三家、灘中学、ラサール中学など)を目指しているならZ会がおすすめです。下記のような特長があります。

  • トータル受講、ライトな受講(要点集中プラン)を選べる
  • 1科目から受講できる
  • 塾と同じかそれ以上の難易度の問題にもチャレンジできる
  • 記述特訓や理科の複雑な計算対策など入試頻出分野の対策講座を取れる

※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法

苦手、嫌いを克服するなら進研ゼミ

中学受験対策の通信教育として進研ゼミも多くの受験生に選ばれています。楽しく、自信をつけながら学べるという特徴があります。

  • 視覚的に理解しやすい授業動画
  • 1回15分の設計で勉強がつづけやすい
  • 赤ペン先生がほめながら添削してくれる
  • 合格実績は4,000名以上

※関連記事:進研ゼミ小学講座の特徴と効果的な利用法

楽しく算数の先取り学習ができるRISU

中学受験対策には算数の先取りが欠かせません。

算数の先取りをするのに便利な学習道具としてRISU算数という、「算数に特化したタブレット型の通信教育サービス」があります。

ゲームのようにステージをクリアすればするほど算数の問題を解けるようにしていくシステムです。

小学校の勉強先取りはもちろん中学受験の問題もたくさんあり、RISUの会員で四谷大塚の全国小学生学力テストやSAPIXの模試で全国1位を取っている子も出ています。

費用のシステムが分かりにくいので、その解説も含めて下記の記事で紹介しています。

RISU算数の特長・活用法(小学生向け)と費用を解説

まとめ

いかがでしょうか。

中学受験に向けて、低学年のうちにご家庭でできる準備方法を紹介しました。

受験勉強は4年生から本格的にむずかしくなりだします。

むずかしい問題を解けるようになる子にするには、理解力やあきらめない姿勢など3つの力をつけさせておくのがおすすめです。

完璧にやろうとすると親もストレスを抱えてしまいますから、できる範囲内で取り組んでみてください!

【下記バナーは難関中学受験対策で定番のZ会のPRです。塾と併用、Z会単独どちらにも有効です。】

※Z会の中学受験コースのメリットや活用法を下記の記事で紹介しています。
Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法

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