中学校の英語は、定期テストでも入試でも重要科目です。
※関連記事:高校受験英語を得意にする勉強方法
英語が苦手な中学生やその保護者の方にとって心配の種ではないでしょうか。
内申点に大きく影響するので、苦手なままで置いておけませんね。
逆に、定期テスト対策がうまくいけば、勉強の不安が減って中学校生活もさらに楽しめるようになるはずです!
そこで、
- 80点以上を取れるようになる英語の定期テスト対策の仕方
- テスト2週間前からの学習計画
- おすすめの問題集
を紹介します。
この記事は下記の方向けです。
- 英語で困っている人
- 英語でもっと高得点を取りたい人
- 高校入試につながる勉強をしたい人

英語の定期テスト対策の仕方
定期テスト対策の勉強はいつから行うものなのでしょうか。
ベネッセの調査によると、定期テストの勉強をはじめるのは「テスト2週間以上前」が1番多く、46.8%もいます。
1週間以上前からはじめる人も含めると、86.7%にもなります。
大半の人が1-2週間前からテスト勉強をしています。

ほかの科目の定期テスト対策は下記の記事で紹介しています。
※数学の定期テストで80点以上取る勉強法と2週間前からの学習計画
※国語の定期テストで90点台を取る勉強法と2週間前からの学習計画
※理科の定期テストで70点、90点を取れる勉強法と学習計画
※社会の定期テストで70点、90点を取れる勉強法と学習計画
定期テスト2週間前からの勉強内容
まず、定期テストの問題は下記の4種類にわかれています。
- 単語・慣用句
- 文法・英作
- 教科書本文
- リスニング
それぞれ説明します。

単語・慣用句をすべて覚える
【目標】
定期テストの単語・慣用句を全問正解する。
【いつから】
定期テスト2週間前からはじめましょう。
【方法】
下記の3つの方法で勉強します。
①毎日10個ずつ覚える
②3回書いて1回思い出す
③すべて覚えるまで確認テストをする
テスト2週間前から毎日10個ずつ覚えれば、テスト数日前にまでに暗記完了です。
暗記が苦手という人も多いですが、
暗記方法を変えれば早く暗記できます。
おすすめの方法は、
「書く」と「思い出す」の両方行うことです。
思い出せれば脳に定着しやすくなります。
単語・慣用句の勉強がひととおり終わったら、
「確認テスト」をしましょう。
英単語を隠し、日本語訳から英単語を思い出すようにします。
間違えた単語があれば、再テストです。
このときのコツは、
「全部正解」するまで「全部テスト」をすることです。
これだけで成績が50%アップしたという研究結果も多数あります。
(多鹿秀継・堀田千絵「自己テスト方略の訓練効果―直後 vs. 1か月後の成績の比較」
ダイヤモンド「最善のテスト対策は、自分で自分をテストすること」)
文法を日⇔英で覚える

【目標】
「すべての問題を英訳できるようになること」
穴埋め問題や選択問題もありますが、
日本語の文を正しく英訳できるようになれば、
文法問題も英作問題も高得点を取れるようになります。
【いつから】
定期テスト2週間前からはじめましょう。
【方法】
学校のワークを3周しましょう。
1周目:問題で聞かれている箇所と、その箇所に該当する日本語訳に線を引いて解く
2周目:線を引いた箇所をみながら解く
3周目:日本語訳を英訳しながら解く
日本語と英語を一緒に覚えられるようにします。
日本語と英語両方に線を引いておくと、
「この日本語訳のときには、この英文法を使えばいいんだな」
と視覚的に覚えられるようになります。
英訳・英作問題が得意になりますし、
実力がつくので高校入試の対策にも直結します。
また、英語はいくつかの重要文法をおさえておくと非常に解きやすくなります。
下記の4つの文法について、勉強方法を解説しています。
be動詞と一般動詞の使い分け、前置詞の覚え方、
助動詞の覚え方、不定詞3用法の見分け方
教科書本文を勉強する
【目標】
教科書の重要表現で正解をとる。
【いつから】
テスト1週間前から。
※教科書の新出単語や新出表現を大体覚えてから
【方法】
下記の2つの方法で勉強します。
- 新出表現を暗記する
- 教科書本文を和訳できるようにする
学校のワークに新出表現が載っています。
すべて日⇔英で覚えましょう。

暗記するときは、
「3回書いて1回思い出す」
「すべて覚えるまで確認テストをする」
の方法がおすすめです。
※関連記事:すぐできる英単語の暗記方法、文法の覚え方
次に、教科書本文のあらすじを言えるようにします。
あらすじですから、50字程度で説明できれば十分です。
ワークや教科書準拠の問題集には、
テスト予想問題(総合問題)が載っています。
そのページに出ている教科書本文はすべて和訳できるようにしておきましょう。
定期テストに出題される範囲は大体決まっています。
教科書本文に関しては、ワークや教科書準拠の問題集と同じ個所が定期テストでも出題される可能性が高いです。
リスニング対策をアプリでする
【目標】
リスニングで安定して8割以上取る。
【いつから】
定期テスト2週間前からはじましょう。
【方法】
アプリを使っての練習がおすすめです。

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レベル:初級~中級
※中学校の定期テストとほぼ同レベルです
課金要素:完全無料
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また、テスト中は下記の2点に注意してみましょう。
- 音声が流れる前に問題をみて、何を聞き取ればいいか確認しておく
- 時間や日付、数量をメモしながら聞く
定期テスト直前の勉強内容
定期テストが近づいてきたら、最終チェックです。
単語・慣用句、教科書表現、文法の3種類の勉強方法をお伝えします。

単語・慣用句を覚える
【使うもの】
学校のワークや教科書準拠の問題集を使います。
【方法】
単語をまとめて載せている箇所が、
各ページか各セクションにあります。
その箇所にある単語・慣用句をすべて日→英で確認テストをします。
覚えていない単語があれば、
「3回書いて・1回思い出す」ようにして覚えましょう。
教科書表現をチェック
【使うもの】
学校のワークや教科書準拠の問題集を使います。
【方法】
大問ごとに確認テストをしましょう。
間違えた問題があれば、間違えた問題だけでなくその大問をもう1度テストします。
大問ごとに「すべて正解するまで」繰り返してください。
文法の問題と解答をセットで暗記
【使うもの】
目標点数に応じて2種類使います。
平均点を目指す場合
→ 学校のワークや教科書準拠の問題集
80点以上を目指す場合
→ 市販の文法問題集
【方法】
平均点を目指す:「教科書表現のチェック」と同じ方法です。
問題と解答を使って大問ごとに確認テストをして暗記します。
できるだけ広い範囲を勉強しつつ、
「確実に得点源にできる文法」をつくるようにしましょう。
例えば、下記のようなかんじです。
・不規則変化する動詞を覚えておく
・同じ意味の助動詞の書きかえを覚えておく
80点以上を目指す:文法の実力をたかめます。
ワークより難易度の高い文法問題集を用意してください。
問題レベルが3段階くらいにわかれているはずなので(「基本問題」「標準問題」「応用問題」など)、6割くらい正解できるレベルの演習問題を2周しましょう。
定期テスト対策におすすめの問題集
最後に、定期テスト対策におすすめの問題集を2冊紹介します。
1冊目は教科書準拠で、平均点を目指す人はぜひ使ってみてください。
もう1冊は文法問題集です。70-80点以上を目指す人におすすめです。
詳しくは下記の記事で紹介しています。
※関連記事:中学生におすすめの問題集10選:塾なし・家庭学習でも80点を取れる!

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【2021年度から2024年度の教科書に対応した改訂版です】
学校の授業はこれでかんぺき!
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文理より引用
【おすすめする理由】
教科書会社の承諾を得て作成されており、
ほかの問題集とは違って単元の配列や本文が教科書と同じです。
難易度も学校のワークと同じで、定期テスト対策にうってつけです。
『中学 自由自在 英語』

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〇意味順やQRなどで使いやすさアップ!
増進堂・受験研究社より引用
意味順で覚える英文構造や,QRから音声を聴くことができるようにしています。
【おすすめする理由】
1番はボリュームです。608ページもあります。
よく出る表現だけじゃなく、成績上位と成績中位をわけるような問題もたくさん載っています。
スマホで質問すると該当ページに移動できる機能もあり、中学生が自宅学習しやすいようにできています。
難易度は定期テストレベルからやや難関までカバーしています。
※関連記事:中学生におすすめのハイレベルな英語問題集と勉強法
英語が伸び悩む原因
定期テストの英語の点数が伸び悩むのには原因が4つあります。
1つ1つ説明します。

単語を覚えきれていない
英語の点数が伸び悩む1番の原因は英単語です。単語をしっかり覚えていないと、
- 単語の問題
- 文法問題
- 長文問題
- 英作問題
- リスニング問題
これらすべてに影響します。
1回の定期テストで新出英単語は平均120語程度あります。この英単語を日⇔英で1つ残らず書けるように覚えておきましょう。
これまでに習った英単語を忘れてきているという人は、下記の英単語帳などを使って定期テスト範囲以外の英単語も覚えるようにしましょう。英検対策にも使えるすぐれものです。

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なお、英単語の暗記方法は工夫が必要です。
2022年度より、中学校で習う英単語は1600~1800語に増えました。
小学校で習う英単語とあわせて2200~2500語程度になります。

2010年までは900語程度でしたから、この10年あまりで3倍近くに増えているのです。
昔ながらの「とにかくたくさん書いて覚える」という方法では無理になってきています。
効率よく単語を覚える方法を下記の記事で紹介しています。
※関連記事:すぐできる英単語の暗記方法、文法の覚え方
文法を一問一答形式で覚えている

英語が伸び悩む2つ目の原因は、文法の覚え方です。
英語を苦手にしている中学生の多くは、文法を一問一答のように覚えています。
例えば、問題集では下記のようになっています。
「問. 下記の日本語文になるように、( )に当てはまる語を入れよ。
私は昨日学校へ行きました。
I ( ) to school yesterday.」
( )に入る単語は「went」です。goの過去形です。
日本語文で「行きました」とあるので、
「行く」の過去形を使えばいいんだなと判断する問題です。
英語が苦手な子は、
「( )の右側にtoがあるからwentを入れる」
と覚えます。
「toが来たらwentを使う」という文法はないのですが、答えがたまたまそうなる問題が問題集で何度も出てきます。
何度も目にしているうちに「toが来たらwent」で覚えてしまうのです。
この独自ルールでも、中学の最初のうちは定期テスト平均点近くまで取れます。ですが、英語の授業が進むと単語も文法も種類が増えてきます。
独自ルールが通用しなくなっていきます。
「この問題の答えはこれ」という一問一答形式の暗記ではなく、文法からきちんと理解するようにしましょう。
※特に重要な英文法の勉強法をこちらの記事で解説しています。
be動詞と一般動詞の使い分け
イメージ覚える前置詞
助動詞の覚え方
不定詞3用法の見分け方
教科書がノータッチ
英語が伸び悩む3つ目の原因は、教科書です。教科書の勉強をしていない中学生が結構います。
定期テストでは教科書から必ず出題があります。学校の授業で教わった内容なので、ある程度頭に入っています。

定期テストでは、
- 新出文法を使った英文の穴埋め
- 教科書表現を使った英文の並び替え
- 教科書本文の一部和訳
が出てきます。
前項でお伝えしたように文法の勉強をしていても、「教科書表現」「本文の一部和訳」はできるようになっていません。
「授業を聞いていたから大丈夫」ではなく、
ちゃんと教科書も勉強するようにしましょう。
勉強方法はこの後ほど解説します。
リスニングの対策をしていない
英語が伸び悩む原因の4つ目は、リスニングです。
英語の定期テストには必ずリスニング問題が出ます。ところが、リスニングの対策を全くしていない人が意外と多いです。
定期テストでは珍しく、教科書内容から離れた「実力問題」です。一夜漬けでは点が取れません。
1日5-10分でいいので、日ごろから少しずつがんばってみましょう!
中学校の定期テストはなぜ重要?
中学校の定期テストが何のためにあるのか、成績がよくないとどうなるのかを確認します。
結論からいうと、定期テストの目的は下記の2つです。
- 学習の促進と定着の確認
- 高校の進路選択
それぞれ詳しく説明します。
最近習った内容を定着させるため

定期テストを行えば、直近1.5か月から2か月の間に習った内容が定着しているかどうかを確認できます。
ただし、確認だけが目的ではありません。
全国学力テストが年1回なのに対して、
定期テストは年4-5回あります。
2学期制の学校で4回、3学期制の学校で5回です。
これだけ頻繁にテストをするのは、テスト勉強をしやすくするためです。
「テストがあれば勉強する。なければしない」という人が大半ではないでしょうか。
年に1回しかテストがないと、ほとんどの範囲のテスト勉強が追い付かず、定着できなかった範囲がたくさんでるかもしれません。
テストが年4-5回あれば1回1回のテスト範囲がせまくなり、テスト勉強をしやすくなります。
高校の進路選択にかかわる
定期テストの結果は学期ごとの成績と、年間の成績に影響します。
中学校の成績は「内申点」で表され、高校受験の合否に大きく影響する点数になります。

ほとんどの地域では中学1年生から内申点が高校受験に関係します。
そのときの成績だけでなく高校受験にも影響するので、点数をしっかり取っておきたいですね。
※関連記事:高校入試で必要な「内申点」とは?内申点のあげ方と計算方法を紹介
まとめ
いかがでしょうか。
定期テスト対策は「2週間前」から「何」を「どう勉強するか」の学習計画が大切です。
特に中学英語の定期テストは、教科書内容と文法演習の両方が必要です。
この記事でお伝えした学習計画・学習ツール(ワーク、市販教材、アプリ)・学習方法を実践して、テストの不安を取り除き、自信を持って臨めるようになれることを祈っています。

※関連記事:通信教育大手5社を比較
※関連記事:中学生の塾の選び方:費用は?
※関連記事:通塾時間がない、近所に良い塾がないときに便利なオンライン家庭教師
また、英語が得意になってきたら英検®を受けておくことをおすすめします。
高校入試や大学入試にも利用できることがありますし、何より英語学習の目標ができます。
※関連記事:高校受験で使える英検®優遇措置について解説
※関連記事:大学受験の英検®優遇措置について徹底解説!絶対に損をしないそのお得な制度とは?
中学生の間に英検®3級の取得を目指してみてください。
※関連記事:英検®3級のレベルと一次試験対策(リーディング・ライティング・リスニング)の仕方を解説!
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