中学入試では年号(年代)が問題によく出てきます。
たくさんあって覚えるのに苦労している受験生はたくさんいます。
そこで、年号(年代)を語呂合わせで覚えられるように、古代から現代まですべてまとめました。
をお伝えします。
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時代別に歴史の年号語呂合わせを紹介します。
年号と合わせて歴史の流れを確認しておきましょう。記憶に残りやすくなります。
稲作が朝鮮半島から伝わり、経済的に豊かになった村どうしで争いが起こる。そのなかで一部の村がまとまって国をつくり、強大な軍事力で広い地域を支配するようになる。
領内の支配体制を強めるために中国の王朝に使いを送り、「あなたがその地域の王です」と認めてもらってハクをつけるようになる。
この頃の日本の様子が『魏志倭人伝』に伝わっている。
卑弥呼が鬼道(呪術)で国を治めており、魏の使節も訪れている。卑弥呼の死後に男王がたつも邪馬台国は乱れ、壱与(いよ)が女王になって国が収まったとある。
大王(おおきみ)が渡来人の技術を使いながら有力豪族と協力して大和朝廷を治めている。
物部氏との有力豪族どうしの争いに蘇我氏が勝ち、大和朝廷の中心的役割を担う。仏教の招来・保護も蘇我氏が行う。
平面積では世界最大の仁徳天皇陵(大阪府)がつくられる。
天皇と有力豪族の蘇我氏による支配体制が安定していたが、唐(中国にあった大きな王朝)が日本に攻めてくるかもしれないという危機感が高まる。
この一連の危機感のなかで国内の支配体制にも変化が起こる。
蘇我入鹿が大化の改新でほろぼされ、天智天皇(中大兄皇子)と中臣鎌足(藤原鎌足)との政治体制になる。
この後、朝鮮半島で百済がほろぼされる。日本(中大兄皇子)は援軍をおくるが白村江の戦いで大敗し、次は日本が攻めこまれるかもしれなくなる。
壬申の乱で朝廷側の勢力に勝利した天武天皇は、天皇と新たな役人の体制(八色の姓)を整え、新たな法令(大宝律令)で民への支配体制を充実させていく。
後を継いだ持統天皇と藤原氏との協力体制により、皇位継承が安定する。以降、天皇と藤原氏による支配体制がつづく。
中国王朝から知識や技術を取り込む動きは活発で(遣唐使の派遣)、唐や新羅が日本に攻め入る心配が減り、国力が充実していく。
朝廷の支配体制が強まったことで、日本独自の貨幣政策(富本銭・和同開珎の発行)も行えるようになった。
藤原氏内部や藤原氏とそれ以外の貴族との間で、権力争いが激しくなる。おおむね、最終的に藤原氏が権力争いに勝つ。
地方の荘園を藤原氏に寄進する動きが強くなり、その荘園を管理する地方豪族が力を強めていく。
関東では平将門の乱が起こり、同時期に瀬戸内海で藤原純友の乱も起こる。この戦乱を鎮めた武家貴族が力を強め、前九年の役と後三年の役で地方に自身の勢力をつくるようになる。
強くなった武家の力を利用した皇族や貴族によって京都でも戦乱がたびたび起こる(保元の乱・平治の乱)。
これらの戦乱に並行して藤原氏が政治の主導権を握りつづけることに失敗し、代わって上皇が院政をはじめる(摂関政治の終わり、院政の始まり)。
京都での戦乱の勝者となった平氏が空前の強力支配をしくも、反発した武家勢力(源氏など)にほろぼされ(壇ノ浦の戦い)、源頼朝が武家のトップ(棟梁)になる。
天皇と貴族による支配から武家による支配へと変わっていく。
源頼朝が全国に守護と地頭を設置して支配体制を固める(鎌倉幕府の成立)。また、征夷大将軍となる。
源氏が将軍として幕府のトップに立つが、一方で北条氏が執権となって御家人をたばねたため幕府の事実上の統治者のようになる。
両者の争いは3代目将軍・源実朝の暗殺により北条氏の勝利に終わる。
北条氏はその後、御成敗式目(御家人の領土問題を裁定するルール)を制定したり評定衆(政治の中心をになう人たち。内閣みたいなもの)を設置するなどして幕府の統治体制を固める。
1274、1281年には元帝国(フビライ・ハン)の軍勢が日本に攻撃をしかけてくるが、2度とも退ける(文永の役・弘安の役)。しかし、この戦役の影響もあり、御家人は借金に苦しむことになる。
ついには、借金を棒引きにするという永仁の徳政令を幕府が出すようになる。
1333年、鎌倉幕府体制に反発する武士(足利尊氏・新田義貞など)をまとめた後醍醐天皇は鎌倉幕府をほろぼし、公家が中心となって政治を行う建武の新政をはじめる。
朝廷は権威だけを持ち、武士が政治を行う時代がつづく。
室町幕府は鎌倉幕府にくらべて軍事力も経済力も非常に弱く、有力守護大名が幕府の言うことを聞かないことがしばしばあった。
3代目将軍・足利義満は幕府の力を強めるため有力守護大名に反乱を起こさせて討伐したり、経済力をたかめるために明との貿易をおこなったりした(勘合貿易/日明貿易)。
しかし、足利義満の死後、室町幕府は再び力が弱くる。
ついには8代目将軍・足利義政の時代に御家人の跡目争いがで京都で応仁の乱が発生する。対応に失敗して戦乱を長引かせてしまう。
この混乱の過程で地方の武士や農村が力をたくわえ、山城国一揆や正長の土一揆に代表されるように、地方勢力が守護大名を追いだす出来事も発生するようになる。
この頃はまだ1つの国に村や寺社、武士など複数の勢力が存在し、仲良くしたり敵対したりしている。
同時にヨーロッパでは大航海時代を迎える。数か月以上かけて新大陸を発見し、キリスト教の布教と貿易を行って大きな商売をはじめるようになる。
日本にもキリスト教と鉄砲が伝来し、日本国内の統治体制や戦争の仕方が大規模になっていく。
地方のイチ勢力だった織田信長が力をつけ、足利義昭を立てて京都に入る。これにより、織田信長が全国の大名に命令し、命令に従わない大名を討伐する大義名分を得る。
鉄砲は弓矢にくらべて殺傷能力が高いため1つ1つの戦争の決着が早くなり、織田信長が急速に勢力を広げるようになる。
織田信長は巨大勢力だった武田家も長篠の戦いで破り、天下統一に向けて順調だったが、本能寺の変で明智光秀に討たれる。
その後の実権を握った豊臣秀吉が1590年に天下を統一し、太閤検地や刀狩り、キリスト教の制限によって武士の支配体制を強めていく。明に攻め入るために朝鮮半島へ2回攻撃をしかけるが失敗する(文禄の役、慶長の役)。
秀吉の死後は徳川家康が関ケ原の戦いで石田三成を破り、天下の実権を握る。
江戸幕府ができてしばらくの間はまだまだぜいじゃくな支配状況だった。統治体制を強固にするため、幕府は武家諸法度や参勤交代で大名の統制をはかり、禁中並公家諸法度で朝廷の統制をはかった。
その後島原の乱が起こり、幕府は混乱する。しかしそれ以降は大きな戦乱が起こらず、江戸幕府の支配体制は安定するようになった。
ただ、幕府は歳出と歳入のバランスが悪く、毎年赤字になるか、飢饉(ききん)や災害が発生するたびに巨額の赤字を抱えるようになっていく。
財政再建のために享保の改革(徳川吉宗)・寛政の改革(松平定信)・天保の改革(水野忠邦)が行われるが目立った成果を得られない。
海外ではフランス革命などで人民が力をつけ、産業革命で工業力が大きく伸びていく。それによってヨーロッパ諸国の軍事力が強大化。
ヨーロッパの国々は軍事力を背景に、外国のスキにつけいって商売をして大もうけする。
それを嫌った清国はアヘン戦争を起こすがイギリスに敗れる。
清国敗北のニュースに驚いた江戸幕府は、日米和親条約を結んで開国。各国と貿易協定(通商条約)を結ばされて不利な条件で貿易を行う。
日本国内で急激な物価高が進み、外国人に慣れていない日本人は生麦事件など外国人に対する殺傷事件をたびたび起こす。
こうしや「外国人への反発」が「江戸幕府への反発」へと変わり、薩長同盟など幕府討伐の準備が進む。
この動きを察知した将軍・徳川慶喜は政権を朝廷に返上するが(大政奉還)、戊辰戦争で旧幕府側の勢力は敗北する。
日本は列強(ヨーロッパ諸国とアメリカ)の政治体制や考え方を取り入れて不平等条約を改正し、工業化を進めて軍事力を増強する方針をとる。そのために必要な憲法(大日本帝国憲法)を1889年に発布して議会を発足させ、人材育成のために学校令を公布する。
その結果、1894年に領事裁判権の撤廃に成功する。
ヨーロッパからの進出をはばむために朝鮮半島を自分のものにしようという方針のもと、日朝修好条規(1876年)、日清戦争(1894年)と徐々に進出していく。
そんな日本をみてロシアは三国干渉をしてくる(1895年)。ロシアへの反発が日本国内で強まる。
明治政府はロシアとの戦争にそなえて工業力の増強のために八幡製鉄所の操業を開始する(1901年)。ロシアのアジア進出を抑えこみたいイギリスは、1902年に日本と同盟を結ぶ(日英同盟)。
1904年、日露戦争が起こる。日本・ロシアともに疲弊し、アメリカ合衆国大統領セオドア・ルーズヴェルトの仲介によりポーツマス条約を結ぶ(1905年)。
ロシアに対して優勢に戦争を進めたことで日本の朝鮮半島への影響力は強まり、日韓併合を行なう(1910年)。
世界のなかで日本の立場は上昇し、1911年には関税自主権の回復に成功する。
日露戦争後、ロシア国内は混乱し、1914年にヨーロッパでは第一次世界大戦が起こる。イギリスなどヨーロッパ諸国はアジアに関わる余裕がなくなる。
この過程で列強の脅威から逃れた日本は、韓国併合につづいて中国へ二十一カ条の要求をつきつける。日本のこうした動きに朝鮮半島や中国国内で強く反発して抵抗運動(三・一独立運動、五・四運動)が起こる(1919年)。
ヨーロッパ各国は第一次世界大戦による疲弊から平和へのかじ取りのために国際連盟を設立する。同時に、軍事大国化しつつある日本を抑えるためワシントン会議で軍縮を決定する。
日本国内では国政に参加する意識が高まり、普通選挙法が制定される。
日中戦争で苦戦している日本は国家総動員法を発令して、国力をあげて日中戦争に臨む。大きな戦果をあげられないまま国力が疲弊し、燃料確保の目的もあって太平洋戦争へと突入する。
ミッドウェー海戦の大敗で軍事力を大きく失った日本は1945年、ポツダム宣言を受け入れて太平洋戦争に敗北する。国の建て直しのため、GHQの指導のもと日本国憲法を公布する(1946年)。
世界でも、第二次世界大戦を止められなかった反省から、抑止力の強い国際連合が発足する(1945年)。
世界人権宣言が採択され、「強者だけで回す世界」から「全員参加の世界」への方針を転換していく。
同時にアメリカとソ連という2強の対立が激しくなり、戦争によらない対立構造(冷戦)が定着する。自分の味方を増やすためアメリカは日本と日米安全保障条約を結び(1951年)、沖縄も返還し(1972年)、有事の協力体制を取る。
1962年のキューバ危機で核戦争の脅威が現実となり、危機感を感じた米ソはマルタ会談で冷戦の終結、東西ドイツの統一(ベルリンの壁崩壊)を決める。
1964年の東京オリンピック以降、日本は経済が回復する。急速な工場化のために公害が起き、公害対策基本法を成立させる。
ソ連が解体し、アメリカが「世界の警察」として世界各地の紛争に手を出し、湾岸戦争(1991年)やイラク戦争(2003年)などを起こす。
ヨーロッパの国力は第二次世界大戦後もアメリカには及ばず、EUを発足させて連合で存在感を高める方針を取る(1993年)。
日本は2つの大きな地震(阪神大震災・東日本大震災)を経験し、地震からの復興策やボランティアの意義について評価が進んでいる。
中学受験で覚えるべき年号は本当にたくさんあります。年号を効率よく覚えるにはどうすればいいか説明します。
まず、一問一答や普通の問題集を繰り返し解きましょう。問題をみたらサッと答えが浮かぶくらいまで繰り返しましょう。
※関連記事:中学入試の社会によく出る問題の一問一答
※関連記事:【中学受験】社会のおすすめ問題集
特に年号はたくさんあるので、1度覚えてもまた忘れてしまうのが普通です。思い出せないときにすぐに確認できるように、外出するときは『ポケ出る』などをカバンに入れておきましょう。
年号は丸暗記しようとするより、歴史の流れのなかで覚えるほうが覚えやすいです。
この3点を押さえておくと覚えやすいです。
一問一答や問題集で勉強しても、なぜか覚えられないものもあります。
どうしても天保の改革と寛政の改革はどちらが先かわからなくなったり…。
ややこしいものは語呂合わせで覚えましょう。
年号をすべて語呂合わせで覚えると、今度は語呂がややこしくなってきます。
イチゴパンツ(1582年)をはいているのは織田信長だったかな?豊臣秀吉だったかな?など。
この方法で効率よく覚えられます。
年号を覚えるのにおすすめの問題集を紹介します。
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※関連記事:中学受験社会の勉強:いつからはじめる?
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旺文社より引用
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※関連記事:進研ゼミ小学講座の特徴と効果的な利用法
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歴史の勉強で年号を覚えるのは非常に大切です。その理由を3つお伝えします。
まず、入試で得点を取りやすくなります。中学入試では、年号を覚えていれば解ける問題がいくつか出てきます。
例えば下記の入試問題をご覧ください。
上記は関西の難関中学である西大和学園の入試問題です。
ア~エの選択肢の内容はすべて正しく、「それぞれの年代・年号が問題文の条件に合うかどうか」がポイントです。
上の画像には載っていませんが、問題文では「10世紀半ばまで」と条件を設定されています。各選択肢の年代・年号は下記のとおりです。
ア:1016年(11世紀)
イ:8世紀
ウ:8世紀
エ:894年
年代・年号がわかっていれば楽々と正解できます。逆に、いつ・何があったかを知らないと解けません。
このように、入試では「年号を暗記しておくと確実に正解できる問題」がいくつかあります。 正解を3問増やせると10点程度になります。入試は1点に7-10人がひしめいていると言われていますから、10点アップできればライバルをごぼう抜きできるのです。
いつ・何が起こったのかを覚えておくと、歴史の流れを正確に把握できるようになります。
例えば室町時代で、「南北朝の統一」と「勘合貿易の開始」はどちらが先でしょうか?
正解は、「南北朝の統一」が先です。南北朝を統一したことで室町幕府による国内の統治体制が安定しました。そのため、外国である明との貿易に乗り出せるようになったのです。
普通に問題集を解いているだけだと、出来事の順番やその順番になった理由(歴史の流れ)はそこまで気になりません。ですが、入試では正誤問題や時代順の並び替え問題、または記述問題でもこうした内容が問われます。
出来事だけを覚えるのではなく、年号と一緒に覚えると「歴史の流れ」も一緒に把握できるようになります。
※関連記事:室町時代の年表を使って歴史の流れをくわしく解説
歴史の流れを年号と一緒に覚えられると出来事を時系列で思い出せるようになり、「どのように聞かれても、考えて答えられるようになります」。何から何まで暗記しなくて済みます。
例えば、下記の5つはすべて奈良時代の出来事です。
「聖武天皇は三世一身の法を発布しましたか?」と問われたとき、バラバラに覚えていると答えられないかもしれません。
ですが、年号と一緒に覚えるとそれぞれの出来事を思い出しやすくなります。
三世一身の法は聖武天皇の即位前ですから、聖武天皇の事績ではありません。
年号を覚えていれば、聖武天皇が三世一身の法を発布したかどうかを覚えていなくても、問題に正解できます。
中学入試では記述問題が多くなっています。「思考力・判断力・表現力」を高いレベルで求めてきます。
「いつ」「誰が(何が)」「なぜ」の3点を時系列でわかっていると、的確に答えやすくなります。
思考力は言いかえれば「論理性」です。「いつ」「誰が(何が)」あったのかという客観的な事実を正確に把握し、それを論理的に考えて解答すると高得点を取れるようにできています。
時系列で出来事を把握していると、的確に取捨選択して解答できるようになります。
例えば、「永仁の徳政令の目的」が良く出題されます。「なぜ永仁の徳政令が出されたのですか?」という問題です。
「御家人の生活救済のため」が答えになりますが、「なぜ永仁の徳政令が御家人の生活を救うことになるのか」がわかっていないと、せっかく覚えてもすぐに忘れてしまいます。
時系列にすると下記のようになります。
元軍という当時世界最大の軍事大国が日本に2回も攻めてきたのです。しかも1回目と2回目の間が7年しかありません。
戦争は出費が大きいです。武器や馬、食料を調達するだけでもたくさんお金がかかります。
それが7年間で2回もあったわけです。7年間で高層マンションを2回購入したようなものです。
よほどお金持ちの御家人でないと家計は大赤字です。恩賞をかなりもらわないといけない。でも恩賞がほとんどなかった。
だから借金まみれになって生活が苦しくなったので、幕府は永仁の徳政令を出して御家人の生活を救済しようとしたのです。
永仁の徳政令の前に何があったのかをすぐに思い出せれば、「あ~戦争があったな。お金かかったんだな」と思い至ります。
記述問題はある程度暗記で対応できますが、一発勝負の入試は確実性が重要です。年号を覚えておくと、記述問題を確実に正解する準備ができます。
※関連記事:中学入試の社会でよく出る記述問題
ほかの科目の勉強方法や問題を下記の記事で案内しています。ぜひ、ご覧ください。
【算数】
割合の解き方
中学入試によく出る割合の問題
比の解き方
中学入試によく出る比の問題
速さの解き方
中学入試によく出る速さの問題
平面図形・空間図形の解き方
【国語】
【中学受験】国語の勉強法と入試出題傾向を解説
【中学受験】国語長文読解を短期間で伸ばす勉強法
中学入試によく出る漢字・熟語・慣用句・ことわざの問題
記述問題の書き方と勉強方法
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中学入試の社会によく出る問題の一問一答
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中学入試の社会でよく出る記述問題
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小学生向けに中学受験社会で覚えておくべき歴史年号の語呂合わせを紹介しました。
歴史は流れと一緒に覚えると覚えやすく、模試や入試でも思いだしやすいです。
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