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中学受験する・しない場合、小学生はいつから塾に通うか:費用と塾の選び方を解説

塾で友人と机を並べる小学生の女の子 小学生―塾
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「中学校の勉強で苦労させたくないが、いつから塾に通わせればいいか迷っている」
「高校入試で上位校の受験を考えている。計画的に対策をしておきたい」
「中学受験に向けた対策をそろそろ本格的にはじめたい」

こういったご希望やお悩みをお持ちの方は多いと思います。

小学生は学習方針がご家庭によって大きくことなります。子どもをいつ頃から塾に通わせればいいか、迷いますよね。

低学年で勉強が得意でも高学年で伸び悩むこともよくあり、低学年の勉強の仕方も重要です。

※関連記事:小学校低学年の勉強時間どれくらい?やる気の出し方は?親ができる学習サポート

そこで、下記の3つの内容をデータでみていきます。

  • ほかのご家庭ではいつから・どれくらい塾に通わせているか
  • 塾に通う目的
  • 塾以外の選択肢

塾通いの参考にしていただければ幸いです。

※関連記事:中学受験の勉強はいつから?塾通い前に親が自宅でできる準備を紹介!

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小学生はいつから塾に通っているか

小学校に入学すると、学校の宿題や友だちづくり、お片付けなどであわただしく1日が過ぎていきます。

そんななかで、小学生はいつから塾に通いだすのかを確認していきます。

3年生からの塾通いが多い

小学生の通塾割合は学年があがるにつれて高くなります。

下記のグラフはベネッセによる、塾に通いはじめた学年を調査した結果です。

1年生ですでに4割の子が塾に通っており、特に3年生から塾通いをはじめる子がとても多くなっています。

ベネッセ教育総合研究所「第3回 学校外教育活動に関する調査 2017(データブック)」をもとに作成

3年生から塾に通いだす子が多くなるのは、中学受験を予定されている方の場合でも同様です。

下記のグラフは中学受験生に限定して、通塾をはじめた学年を調査した結果です。

インターエデュ「中学受験、塾に通い始めるのはいつから?」をもとに作成
  • 2年生で通塾開始が16%
  • 3年生で通塾開始が33%
  • 4年生で通塾開始が26%

となっています。

3年生までに半数の子が通塾を開始しており、4年生までには4人に3人が塾に通いだして

います。

受験する・しないのどちらの場合でも、「3年生から塾」がひとつの分岐点と言えそうです。

小学生の通塾目的は何か

ひとくちに「塾に通う」といっても、通塾目的はさまざまです。

下記のグラフをご覧ください。

mamasta「「小学生・中学生の塾通い」に関する実態調査」をもとに作成

この調査によると、

  • 受験のため(32.2%)
  • 学習習慣をつけるため(30.5%)
  • 成績が不安なため(24.3%)

といった通塾目的が多いです。

別の調査では、受験はしないが学力アップのためという方と受験目的の方でほぼ同割合のものもあります(株式会社イオレ 小学生の親800人に聞いた「学習塾・中学受験の意識調査」)。

いずれの調査も、「受験対策」と「学力アップ」、あるいは「学習習慣の定着」が大きな目的です。

受験対策のための塾利用状況

中学受験を予定されている場合、中学受験対策大手の集団塾や、最近では個別指導塾単独で対策されたり、併用されている方も多くなっています。

※関連記事:個別指導塾での中学受験対策の方法
※関連記事:【中学受験】個別指導塾併用のメリット

受験対策で塾に通われる方の場合、塾をどれくらい利用しているのかを確認します。

5-6年生では週3日以上通塾する

まず、週に何日通塾しているのかを確認します。

下記のように、学年が上がると通塾回数も多くなっていきます。

  • 3年生では週1-2日が1番多い
  • 4年生では週2日が1番多い
  • 5年生では週3日が1番多い
  • 6年生ではほとんどが週3-5日(1番多いのは週4日)
インターエデュをもとに作成

4年生→5年生→6年生で週1日ずつ通塾日数が増えていきます。

大手塾では4年生から受験対策が本格化するのが一般的で、5年生では受験レベルの問題に入っていきます。

ただし、大手でも塾によってカリキュラムのスピードも教材の難易度も違います。ご家庭のご希望や子どもの様子によって塾を選ぶと良いでしょう。

※関連記事:首都圏の大手中学受験専門塾を比較
※関連記事:大手中学受験専門塾を比較(大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀)

受験塾の費用は4年間で391万円

中学受験のために塾に通うといくらかかるのか。

大手塾に通うとすると、授業料が下記表のようになります。

   大手塾の平均授業料   
1年生から通う場合の総額526万円
2年生から通う場合の総額475万円
3年生から通う場合の総額391万円
4年生から通う場合の総額340万円
5年生から通う場合の総額240万円
6年生から通う場合の総額132万円
スタスタをもとに作成

塾に通いだすのが多い3年生からだと、総額で391万円かかります

ただし、この表はあくまで大手中学受験塾の授業料です。

家庭教師を利用したり、個人塾や個別指導塾を活用すると金額はある程度変わります。

5年生や6年生から中学受験対策をはじめる方も多く、その場合には総額がかなりちがってくるでしょう。

受験対策は3-4年生からが一般的なので、5、6年生からだと受験対策を少しアレンジする必要があります。下記記事でそのアレンジ方法やご家庭でのサポート方法を説明しています。

※関連記事:【中学受験】5年生からでも塾で間に合う?巻き返すための勉強方法と親のサポート方法

学力アップのための塾利用状況

前項では中学受験目的での塾利用の状況を確認しました。

ここでは「学力アップ目的」での塾利用の状況を確認します。

通塾日数

まず、小学生は週何日塾に通っているのか。対象者を中学受験に限定しない調査では、下記のような結果になっています。

mamasta「「小学生・中学生の塾通い」に関する実態調査」をもとに作成
  • 週1日の通塾が36%
  • 週2日の通塾が38%
  • 週3日、4日以上はあわせて26%

小学生の4人中3人(74%)は週2日以内の通塾日数でした。

中学受験しない場合、大きな目標は「高校受験」になります。

とはいえ、小学生の間に志望校を完全に決めている方は少数派で、子どもの学力状況をみながら柔軟に対応されるご家庭が多いでしょう。

早い段階から授業日数を多くしすぎて子どもが勉強を嫌がらないように、ゆるやかに対応されているご家庭が多いようです。

塾代は月2万円以下が6割

小学生全般でみると、塾の月謝は下記グラフのようになっています。

mamasta「「小学生・中学生の塾通い」に関する実態調査」をもとに作成
  • 月10,000円以下が22%
  • 月10,001~20,000円以下が39%
  • 月20,001~30,000円以下が18%

月2万円以下のご家庭が全体の6割になります。

中学受験塾に比べるとかなり安くみえます。塾代は授業回数で変わるので、授業回数が多くないためこうした結果になっているようです。

小学校卒業後のために塾を活用している

「受験対策」「学力アップ」いずれの場合でも、みすえている先は「小学校卒業後の勉強」です。

中学受験は中高6年間の教育環境や大学入試のためにされる方が多いですし、中学受験されないご家庭も高校受験に向けての準備として塾を利用されています。

どちらも小学校の勉強を目標にしたものではなく、中学校以降に向けて塾通いをはじめていることがわかります。

塾通いをはじめる前に身につけるべき学力と学習姿勢

それでは、小学生の間にどのような学力と学習姿勢を身につければいいでしょうか。

ご家庭の教育方針によってことなりますが、共通しているのは下記の3つです。

  • 学習習慣をつける
  • 自ら学習する姿勢を身につける
  • 苦手をつくらない

1つ1つ説明します。

学習習慣

1つ目は「学習習慣の定着」です。これは、多くのご家庭で取り組まれています。

「今日勉強しようかな、どうしようかな」

と考えていると、「今日はしない。明日しよう」と勉強をどんどん後回しにしてしまいます。

勉強したりしなかったりでは、なかなか定着しません。

勉強はやる気になるのを待つよりも、
歯磨きや入浴と同じく習慣的に実施するほうが身につきやすいです。

  • 毎日同じ時間・同じ場所でする
  • 1日5-10分の短時間からはじめる

上記の2つを実践いただくと、家庭学習の習慣をつけやすくなります。

※関連記事:小学校低学年の勉強サポートの方法(学習の習慣化、勉強時間の目安)

ただし、学習の習慣化には数か月以上かかります。「早めに」はじめて、「気長に」続けるようにしましょう。

自ら学習する姿勢

低学年のうちはある程度、機械的に勉強するだけでも勉強が得意になります。

ですが、3-4年生以降は「自主的に学ぶ姿勢」のある子のほうが、学力が高くなることがわかっています(ベネッセ教育総合研究所「小中学生の学びに関する実態調査」より)。

小学生のうちに子どもに辞書を持たせると自主性を養いやすいです。ある調査結果では1-3年生の2人に1人は辞書を所有しているそうです。

HugKumをもとに作成

辞書は持たせてすぐに活用できるわけではありません。一緒に少しずつ使って慣れさせる時間が必要です

慣れてからも、子どもの興味がほかに移ってしまうこともよくあります。

子どもにとって見やすい辞書やイラストの多い辞書を持たせると、また戻ってくるきっかけになりやすいです。

※関連記事:おすすめの国語辞典:子どもに合う辞書の選び方や辞書の引き方も解説!
※関連記事:国語辞典を使う習慣をつくって語彙力・読解力を伸ばす方法

苦手をつくらない

小学校の勉強は中学の勉強の土台になっているものばかりです。

算数でいえば、整数・分数・小数の計算はもちろん、割合や速さ、比などの文章題や平面図形・空間図形も中学で必出単元です。

※関連記事:速さの解き方のコツを解説
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※関連記事:「比」の対策法
※関連記事:平面図形・空間図形の解き方を解説

国語の長文読解はもちろん大切ですが、最近では記述力も重視されています。

記述するには漢字や文法の知識を駆使する必要があり、「語彙」が豊富な子は非常に読みやすい要約や作文ができます。

記述は中学入試でも出題頻度があがっていますし、公立中高一貫校や高校受験では作文・小論文が必須です。

※関連記事:国語の記述問題の書き方と勉強方法:苦手な記述を得意にするコツを紹介します!
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1つの苦手が次学年で2つ3つの単元の苦手につながってしまいます。

現学年の勉強は現学年で消化するようにしておきましょう。

※関連記事:3年生算数の勉強内容:割り算や分数の文章問題などの解き方や勉強法
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※関連記事:中学入学までに必要な国語の勉強と中学受験対策

塾に通うおすすめの時期

塾は基本的にいつからでも通うことができます。個別指導塾の場合なら生徒のスタートラインから授業内容を組み立てるので、いつ入塾しても問題ありません。

集団指導塾の場合も月初や月途中からの入塾が可能なところは多いですが、特におすすめの時期を3つ紹介します。

新学年の授業スタートの2月~3月

まず1つ目は「2-3月」です。中学受験生なら2月、それ以外なら3月がおすすめです。

集団指導塾ではふつう、1年ごとにカリキュラムが組み立てられています。

3年生は1年間で〇〇を身につけて、4年生では1年間かけて△△を勉強する。

やはり新たなカリキュラムがスタートする時期から入ると、スムーズに授業に慣れられます。

夏期講習がはじまる7月

2つ目のおすすめ時期は、夏期講習がはじまる「7月」です。

年度途中からの入塾だと、授業が一部終わっています。「周りの生徒は習っているのに自分は知らない内容」があります。

夏期講習は1学期の復習からはじまりますから、習っていない内容もこのタイミングで復習できます。

冬期講習がはじまる12月

3つ目のおすすめ時期は、冬期講習がはじまる「12月」です。

同じく年度途中からの入塾ですから、知らない内容がたくさんあります。

冬期講習を受けて2学期の復習をしっかりしてから3学期のカリキュラムに移ることができます。

7月からの入塾に比べれば、復習をする時間が十分取りづらいかもしれません。塾の自習室をつかったり、家庭学習で復習の時間を持つようにしましょう。

塾以外の学習方法は?

ここまでは、塾での学習について紹介してきました。

子どもの勉強が気になったとき、対策方法は塾以外に何があるでしょうか。

大きくわけて、「通信教育」と「市販教材による家庭学習」の2つがあります。

通信教育のメリットは?

幼児期から通信教育をはじめるご家庭は多いです。塾に通いだす前に家庭でできる学習として一般的になりつつあります(我が家でも子どもにさせていました)。

通信教育のメリットは大きく4つあります。

お手頃価格

なんといっても、通信教育は安価です。

人気4社(ポピー、スマイルゼミ、進研ゼミ小学講座、Z会)で見てみても小学生はポピーで月2,500円から、

通うわけではないので、何回、何時間学習してもこの金額は変わりません。

学習習慣をつけやすい

前述のように、家庭学習は小学生の間にしっかりつけておきたい習慣です。

ベネッセの大規模な調査でも、小学生の実に3人に2人(67.4%)は「毎日コツコツと勉強する」に「はい」と回答しています(ベネッセ教育総合研究所「小中学生の学びに関する実態調査」より)。

勉強するときは塾の自習室を使う習慣になっている子もいますが、自宅で学習する習慣をつけるほうが長い目でみても有効です。

塾にいる時間よりも自宅にいる時間のほうが長いですから。

その点、通信教育なら自宅で利用できるので自宅での学習習慣をつけやすいです。

送迎不要

3つ目のメリットとして、通信教育なら送り迎えが不要です。

1週間のなかで何度も送迎するのは大変です。ほかの予定を入れられませんし、もし塾の予定が変わると送迎の予定も変えないといけなくなります。

送迎がないだけでも、かなり継続的に利用しやすい学習形態です。

保護者の方が子どもの様子をみれる

塾に行って授業を受けると、勉強中の子どもの様子がわかりません。

通塾しているご家庭が塾への不満を持った大きな理由に、「授業中の様子がわからない」というものがあります(株式会社POPER「2021年度の中学受験実態調査」より)。

通信教育なら子どもが家で勉強しているので、様子がよくわかります。

※関連記事:小学生におすすめの通信教育5社

市販教材のメリットは?

市販教材にもメリットがあります。

自宅で学習するという点で通信教育と共通点も多いです。こちらはメリットを3つ紹介します。

圧倒的に安価

安いです学研KUMON(くもん)が出版している小学生用のドリルだと、1冊700円前後です。

毎日のように使っても、標準使用ペースで2-3か月使えます。夏休みの学習習慣づけのために使う場合もあります。

直接手に取って比較できる

本屋に行けば何種類ものドリル・問題集から選べます。

勉強嫌いな子どもでも、『うんこドリルシリーズ』『すみっコぐらしシリーズ』『ドラゴンドリルシリーズ』など幅広いシリーズの中には興味を持つものもあるでしょう。

※関連記事:学年別のおすすめの市販教材を下記の記事で紹介しています。
【1年生】算数 ・ 国語
【2年生】算数 ・ 国語
【3年生】算数 ・ 国語
【4年生】算数 ・ 国語
【5年生】算数 ・ 国語
【6年生】算数 ・ 国語

有名受験塾の指導メソッドを体験できる

首都圏Z会で指導している有名講師の指導内容を集めた『中学入試 算数 塾技100』や、進学塾出身の国語講師による『中学受験国語 文章読解の鉄則』など、塾に行かないと受けられなかったハイレベルな指導内容の一端を自宅で経験できます。

特に受験が近づいてきたころにこれらの問題集で勉強すると、点数が10-20点あがることもよくあります。

※関連記事:【中学受験】国語のおすすめ問題集

まとめ

いかがでしょうか。

小学生が塾に通いはじめるのは3年生からが多いです。

塾通いの目的は「学力アップ」と「中学受験対策」がほとんどで、学習目的によって塾の利用頻度に違いみられます。

小学生の間には「学習習慣」や「自ら学ぶ姿勢」など、身につけておきたい学習姿勢があります。塾もそれにあわせて活用すると、長い目で学習が順調にいくようになります。

また、塾に通う以外にも自宅で通信教育や市販教材で学習する方法もあります。

ご家庭のご都合にあわせて便利な方法を選択してみてください。

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※Z会の中学受験コースのメリットや活用法を下記の記事で紹介しています。
Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法

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