「お父さん、お母さん、私立の中学校に行きたい」
と小学校5年生の子どもが急に言い出した。
焦ってしまいますよね。
「今から間に合うの?周りはもっと前に塾に行きだしていたはず…。」
でも、わが子のキラキラした目を見たら、全力で応援してあげたい。
大丈夫です!入試まで時間はまだあります。
ほかの子とスタート時期が違うなら、同じゴールを目指してわが子には違うレーンを走らせてあげましょう。
そこで今回の記事では、5年生から急に中学受験をすることになったときに、
- まだ間に合う勉強方法と学習スケジュール
- わが子を受からせる親のサポート方法
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※関連記事:中学受験するかどうか迷っている親御さん必見!判断基準と最適な決断のタイミング
5年生からの中学受験は間に合うのか?
小5になってから急に子どもが「中学受験をしてみたい」と言い出すことがよくあります。
ですが、受験対策は2-3年生からはじめる家庭も多く、果たして5年生から間に合うのか!?という疑問が起こると思います。
対策次第では5年生からでも受験に間に合う
結論から申し上げると、やり方次第では小5から中学受験対策でも間に合います。ただし、条件がいくつかあります。
子どもの性格による
1つ目の条件は「子どもの性格」です。以下の3つがそろっている子は5年生からの中学受験でもかなり巻き返せます。
周囲がいくらサポートを充実させても、結局勉強するのは本人です。
肝心の子ども自身が依存心の強い子だと、「言われたことしか勉強しない」という受け身の姿勢になってしまいます。
また、その日の気分で勉強をしたりしなかったりだと、どれほどポテンシャルの高い子も実力が安定せず、入試当日に力を発揮しきれないことが多いです。
志望校の難易度や出題傾向による
志望校の難易度や出題傾向も重要な条件です。
上記のような状況だと、「その子の良さ」を活かしづらいため、むずかしい状況と言えるでしょう。
逆転での合格をねらう立場になる
5年生からの中学受験だと、あくまで「逆転での合格」を狙う立場になります。自分がスタートした時点でほかの子はすでにかなり先を走っているような状況です。
ほかの子以上に速く走りつづける必要があります。
そんな厳しい状況からのスタートですが、勉強法を工夫すれば決して無理ではありません。
中学受験塾のカリキュラム
中学受験対策をはじめるにあたって、中学受験の専門塾では、どのような受験対策のカリキュラムを組んでいるか把握しておきましょう。
塾に通われる場合はもちろん、自宅学習や家庭教師で受験対策をされる場合の進捗目安にもなります。
※関連記事:【中学受験】小学生の家庭教師はいつからがいい?学年ごとのおすすめの利用目的を解説します!
4年生からの一般的なカリキュラム内容
まず、一番時間のかかる算数のカリキュラムをみてみましょう。
下記の画像をご覧ください。大手中学受験塾の算数のカリキュラムを図にしたものです。
この図をみながら、4-6年生までの一般的な学習スケジュールをお伝えします。
4年生までで受験勉強の基礎が終わる
算数や国語といった主要教科は4年生まででひととおりの基礎を習い終わります。
科目別に大手塾の一般的なカリキュラムをお伝えします。
算数の学習内容
算数は4年生までで受験勉強の基礎を終えます。「基礎」といっても簡単な問題ではなく、すでに小学校で出てくる問題のレベルを超えています。
例えば、下記のような問題が出てきます。
「100m走をしたところ、めぐみさんは15.3秒で走り、よしこさんは17秒で走りました。めぐみさんがゴールしたとき、よしこさんはゴールの何m手前にいましたか。」
ひととおりの公式を覚えて使えるようにしておくとともに、受験算数ならではの考え方をできるようにしていきます。
この例では、めぐみさんがゴールしたときによしこさんも15.3秒走ったことになります。
よしこさんは15.3秒で100mのうちどこまで走り終えているか。
17秒で走り終えるということは、15.3秒ならその9割(15.3÷17=0.9)です。
つまり「100mの9割=90m」を走り終えていることがわかります。ですから、残りは10mになります。
必要な知識をひととおりインプットしたうえで、こうした「考え方」の「基礎」を身につけるのが4年生のカリキュラムです。
国語の学習内容
4年生では知識のインプットが中心です。漢字・語句・文法の知識を4年生終わりまでに半分以上インプットしています。
読解は幅広いテーマを読み慣れるようにします。読解テクニックはまだあまり使わず、なじみのないテーマでも抵抗なく読めるようにすることを優先します。
理科・社会の学習内容
小学校内容をひととおり勉強します。まだ中学受験内容には踏み込みません。
社会をまだ勉強しない塾も多く、理科をまずひととおり勉強しているところが多いです。
5年生で受験レベルを学習する
5年生ではいよいよ本格的な中学受験対策に入ります。
算数の学習内容
単元別に受験レベルの問題演習をひととおり行います。入試頻出問題も一部練習します。
割合・比・速さ・図形といった受験算数の重要単元を苦手にする子と得意にしている子で差が大きく開いていきます。
※関連記事:重要単元の勉強方法を以下の記事で解説しています。
割合の勉強方法・比の勉強方法
速さの勉強方法・図形の勉強方法
5年生から塾に入った場合、ここで子どもたちが衝撃を受けます。見たことのない問題を、聞いたことのない解き方で解説されます。
しかもクラスメートは「ふむ、ふむ」と理解できているような反応をしています。
一気に自信を失ってしまう子もいます。塾の先生も心配して自習などで手を貸したり、声かけをしてくれたりしますので、遠慮なく相談してみてください。
国語の学習内容
国語は5年生までで知識のインプットをひととおり終えます。
長文読解は難易度がグンとあがり、小学生の語彙力を大きく越える文章も出てきます。語彙力の豊富な子と乏しい子で読解力に大きな差がついてきます。
※関連記事:【中学受験】小学生向けの語彙力向上ドリル・国語辞典
※関連記事:【中学受験】国語辞典を使って国語の読解力を大きく伸ばす方法
理科・社会の学習内容
理科はかなりハイレベルな内容に入り、社会も授業をスタートしている塾が大半です。
6年生の夏前までに入試レベルまでの内容をひととおり学習します。
てこやバネなど、苦手単元がはっきりクローズアップされだす時期です。
※関連記事:【中学受験】理科の出題傾向から分析した勉強方法:暗記の仕方・計算問題の解き方
※関連記事:中学入試の社会で20点アップする勉強方法
6年生で本格的な入試対策をする
6年生になれば本格的な入試対策をはじめます。ポイントは「一気に仕上げること」です。
塾では数年かけて受験対策をします。それが合う子もいれば、合わない子もいます。合わない子には、「長期間の勉強に疲れてしまっている」という特徴がみられます。勉強が嫌になってしまって普段の勉強をダラダラとしてしまい、実力がつかない・実力を発揮できない状態になっています。
受験で合格を取るには、そうした「実力を発揮できないでいる子」に勝てばいいのです。
そのために、「短期集中で実力を一気に高める」ようにします。
算数の学習内容
入試頻出問題の対策と過去問対策を行います。受験生の間違いやすい問題や、難関中学を合格するには「正解しておきたい(=ライバルに差をつける問題)」を中心に勉強します。
入試では複数の単元を融合した問題が出てきます。5年生までの単元別の演習より一段とむずかしくなるため、さらに得意・不得意の差が開きます。
国語の学習内容
入試レベルの知識問題・読解問題・記述問題ばかり扱います。
語彙は高1~高2の平均レベルが必要です。
最近の入試では記述問題が多く出題されます。この傾向に合わせて塾でも記述問題にかなり力を入れます。
対策問題の難易度がかなりたかく、塾の模試で20点満点で3-4点になることも珍しくなく、記述問題をあきらめてしまう子もたくさんいます。
ですが、記述問題は国語の点数に大きく関わりますし、継続的に取り組めば克服できます。記述問題の答え方を身につけておくだけでも5-10点はすぐに上げられます。
※関連記事:国語の記述勉強法
※関連記事:国語の記述力をたかめる問題集
理科・社会の学習内容
理科・社会も思考力問題や記述問題を多く扱います。入試頻出で、なおかつライバルに差がつくもの中心です。
この時点で抜け・もれもきっちり補います。
※関連記事:理科のおすすめ問題集
※関連記事:社会のおすすめ問題集
「覚えれば点を取れるもの」は100%覚えておき、
「理解して書けるようになっておくべきもの」は1つでも多く書けるようにしておきましょう。
※関連記事:【中学受験】理科の便利な覚え方・語呂合わせの一覧:ロゼット、冬越し、子葉、単性花、昆虫など
※関連記事:歴史の年号語呂合わせ一覧
5年生からでも受験に間に合う勉強法と学習スケジュール
前章では算・国・理・社の4-6年生のカリキュラムをお伝えしました。
5年生から受験勉強をはじめる子は、上記のカリキュラムどおりに勉強をすすめても上手くいかないことが多いです。進み方に個人差が大きいうえに、ほかの生徒の2倍3倍の勉強量が必要だからです。
ここからは、「5年生から受験勉強をはじめた人に特におすすめの合格する方法」をお伝えします。
その前に、中学入試の配点と合格ラインを確認しておきます。
「均等配点」の中学を狙う
入試は4教科(算・国・理・社)が一般的です。関西圏では3教科(算・国・理)も多いです。
中学校によって配点はバラバラで、
4教科すべて同じ配点の「均等配点」と、
算・国の配点が高い「傾斜配点」にわかれます。
大体下記の表のようになります。
算数 | 国語 | 理科 | 社会 | |
均等配点 | 100点 | 100点 | 100点 | 100点 |
算・国重視 | 150点 | 150点 | 100点 | 100点 |
算・国偏重 | 100点 | 100点 | 50点 | 50点 |
算・国はやはり配点が高いですが、理科や社会も決して小さくありません。
特に、均等配点の中学では理科や社会が算数と同じ配点なのです。
「中学受験は算数次第」と言われますが、均等配点の場合、算数と理科/算数と社会の重みは同じになります。
志望校が完全に固まっている場合は別として、「探し中」の場合はぜひ均等配点の中学にしぼってみてください。
塾の子が算数の勉強に四苦八苦している間に理科や社会を伸ばして逆転することも可能です。
中学受験の合格ラインは大体6割
どの中学も入試の合格ラインは大体6割程度です。下記の表をご覧ください。
全国の有名中学の合格点を抜粋しました。どこも5-6割が合格最低点です。
満点 | 合格最低点 | |
麻生中学 | 200点 | 106点 |
神戸海星女子学院中学 | 360点 | 203.1点 |
清風南海中学 | 400点 | 251.25点 |
ラ・サール中学 | 300点 | 176点 |
7割取らないと合格できない開成中学などもありますが、
多くの中学では6割を合格ラインと考えておいてください。
算数で高得点をねらわない
合格ラインが6割といっても、全教科で6割が必要なわけではありません。なかでも、算数は点数を伸ばすのに時間のかかる教科ですから、5割でも十分です。
中学受験は算数次第とよく言われますが、これはあくまで「算数は子どものポテンシャルを測る尺度として便利だから」という理由です。算数が得意な子はほかの教科も本気で勉強すればかなり得意になりやすいです。
では算数が苦手だといくら勉強しても成績の上限が低いのかというと、それはありません。算数が苦手でも第一志望校に合格している子は毎年たくさんいます。
算数の「標準問題」の正答率をあげる
6割取れば入試合格ということは、「4割間違えてもOK」なのです。特に算数は5割の得点率でも十分です。半分間違えても大丈夫です。
ではその4割~5割間違えていい問題は何かというと、「算数の難問」です。
算数の難問は解くのに本当に時間がかかります。取り組みだすと、成果が出るまで時間を相当消費しないといけません。
それよりも、入試標準レベルの問題の正答率をあげるようにします。
ミスを極限まで減らす
「標準」ですからほかの4年生までに受験勉強をはじめたライバルはバシバシ正解できそうに思えるかもしれません。
実はそうでもありません。標準問題の何割かをミスで間違えています。あるいは、苦手単元を苦手なままにしてしまって、テストで大きな穴になっているケースがよくあります。
ほかの受験生が「取りこぼしている問題」できちんと点数を稼げるようにしましょう。
そうすれば、ほかの受験生より難問で点数を取れない分を補えます。
※関連記事:受験算数の伸ばし方
小学校の算数を効率良く先取りする
受験を決めたら、すぐに小学校算数の先取りをしましょう。
受験算数の問題は割合、速さ、比、公約数・公倍数など小学校内容をベースにして作られています。それらの単元を理解して解ける状態にしてからでないと受験問題を解いてもチンプンカンプンです。
実はこの壁を乗り越えるのに一番苦労する人が多いです。小学校内容を先取りするので、予習になります。「なんとなく分かった」というレベルで終わってしまう子が少なくありません。
小学生はまだまだ自主性が育っていませんから、苦手な問題は苦手なまま残して次に進んでしまいがちです。早く予習しつつ、苦手を残さないように「復習しながら」進めるようにしてみてください。
算数の先取りをするのに便利な学習道具としてRISU算数という、「算数に特化したタブレット型の通信教育サービス」があります。
問題を解くにつれてAIが子どもの学習状況を分析し、「ちょうどいい」レベルに教材が自動に変化します。苦手なものを苦手なまま取り残さないようにできています。
先取り学習をしたい人が多く利用しており、利用している子どもの75%以上が自分の学年より上のステージを先取りしています。
また、検出されたつまづきにはトップチューターらによる個別メールとピンポイントで解説した動画でのフォローが入るので、苦手意識を持つ前に苦手を解消できます。
自宅学習用に作られた教材ですから、家で学習をどんどん進めていけます。まず体験を受けてみて、お子様に合うようなら先取り学習をすぐ始めることをおすすめします。
費用のシステムが分かりにくいので、その解説も含めて下記の記事で紹介しています。
理科と社会を得意にする
5年生から始めるときには、理科や社会を得意にしておきましょう。
算数の学習が受験に間に合わず、ビハインドが発生するかもしれません。ですが、理科や社会で算数1教科分は十分にカバーできます。
前掲の配点の表をご覧ください。理科や社会を得意にすれば、算数のビハインドをカバーしてお釣りがきます。
算数の先取り学習・受験勉強と並行してすぐに理科・社会の勉強も始めていきましょう。
※関連記事:【中学受験】理科・社会のおすすめ問題集:理社を得意にして合格を勝ち取る戦略的な勉強方法
※関連記事:【中学受験社会】よく出る問題の一問一答
※関連記事:【中学受験】歴史の流れを解説:歴史の覚え方と勉強方法
※関連記事:【中学受験理科】よく出る問題の一問一答
※関連記事:【中学受験】理科の便利な覚え方と語呂合わせの一覧
国語は読解テクニックを磨く
では国語はどうするかというと、やはり読解問題で点数を取っておきたいところです。
ただ、国語の読解力は漢字と語彙が不可欠です。漢字・語彙が足りない子はどうしても入試レベルの国語長文を読みづらいです。
漢字・語彙の勉強はもちろん必要ですが、入試に間に合わないことも想定して、国語の長文はテクニックで点を取りにいくようにしましょう。
下記のような問題集が中学受験国語で定番です(リンクはAmazonのPRです。リンク先でお得に購入いただけます)。
<中学入試>国語の読解は「答え探しの技(ワザ)」で勝つ! 国語を味方の教科にして受験を制覇しよう!
中学受験国語 文章読解の鉄則 増補改訂版 (YELL books)
※関連記事:【中学受験】国語の長文問題集10選
※関連記事:【中学受験】国語の長文読解を短期間で伸ばす勉強法を3つ紹介!偏差値30→60へ!
小6の夏までに受験レベルの演習を急いで1周する
5年生から受験勉強をはじめて、6年生の前までには受験レベルの勉強をとりあえずひととおり終えるようにしましょう。急いで問題集を1周します。
ここでいったんほかの受験生にカリキュラム上は追いつくようにします。
- 1周目:基本~標準レベルだけ解く
- 2周目:標準~応用(入試で出題されるレベルまで)の問題を解
ポイントは、「1周目で正解した問題も2周目で解くこと」です。1度正解したくらいでは入試当日の緊張した状態ではすんなり解けない可能性が高いです。2回連続で正しく解ければ、正しい解き方が定着してきますから入試でも間違えずに解けるようになります。
特に標準レベルの問題(入試問題の大問1や、各大問の(1)(2)まで)は全問正解できるようにしておきましょう。
どこまで解けるようになればいいか、今何を勉強すれば良いかは、子どもによっても異なります。
家庭教師や個別塾の併用を検討する人が増える時期です。
※関連記事:中学受験で家庭教師を利用して志望校合格する方法
2周目は苦手単元の対策をする
急いで学習していますから抜け・もれは多いでしょうし、苦手単元もほかの受験生よりたくさんあるはずです。
2周目に「抜け・もれ」をふさぎ、「苦手単元」の克服につとめます。ただし、2周目も「難問」には手を出しません。
- 抜け・もれをふさぐ
- 標準レベルの問題を繰り返し演習する
- 覚えれば正解できるものは全部覚える
この3点に絞って対策していきます。
※関連記事:理科の一問一答
※関連記事:中学入試理科の語呂合わせ一覧
※関連記事:社会の一問一答
※関連記事:社会によく出る年号・年代の語呂合わせ
小6夏から標準レベルの問題集を3周
6年生の夏休みからは入試標準レベルの問題を3周しましょう。
抜け・もれをふさぎ、苦手単元をなくしていきます。
- 時間がかかってもいいので正確さを重視する
- 単元が2-3つ終わるごとに総合問題を解く
この2つの勉強方法で定着を早められます。解くスピードを意識しすぎると正確さがついてきません。結果的に、入試では「解けるはずの問題」で不正解を重ねてしまいます。
ケアレスミスによる不合格は、特に男子で起こりがちです。普段の勉強で正解にこだわるようにしておきましょう。
※関連記事:【中学受験算数】よく出る割合の問題と解説
※関連記事:【中学受験算数】よく出る比の問題
※関連記事:【中学受験算数】よく出る速さの問題
通信教育を試してみる
塾の通常のカリキュラムでは間に合わない場合、通信教育を試してみるのも一つの手です。
移動時間がゼロですし、できる分野はどんどん進め、苦手な分野はじっくり進められます。「塾と併用」「通信教育単独」のどちらも選べます。
難関中学対策ならZ会
難関中学、最難関中学(首都圏御三家、灘中学、ラサール中学など)を目指しているならZ会がおすすめです。下記のような特長があります。
- トータル受講、ライトな受講(要点集中プラン)を選べる
- 1科目から受講できる
- 塾と同じかそれ以上の難易度の問題にもチャレンジできる
- 記述特訓や理科の複雑な計算対策など入試頻出分野の対策講座を取れる
※関連記事:Z会中学受験コースだけで難関中学に合格する方法
苦手、嫌いを克服するなら進研ゼミ
中学受験対策の通信教育として進研ゼミも多くの受験生に選ばれています。楽しく、自信をつけながら学べるという特徴があります。
- 視覚的に理解しやすい授業動画
- 1回15分の設計で勉強がつづけやすい
- 赤ペン先生がほめながら添削してくれる
- 合格実績は4,000名以上
※関連記事:進研ゼミ小学講座の特徴と効果的な利用法
個別塾・家庭教師で対策をする
集団塾ではなく、個別塾や家庭教師で対策をされる方もいます。
5年生からのスタートだと、どうしても集団塾のカリキュラムは合いません。
そこで、個別に学習内容を組み立てられる個別指導が役立ちます。
自学習を大切にする
個別塾や家庭教師で中学受験をするなら、自学習がより重要になります。
下記の表をご覧ください。首都圏の大手進学塾の平均費用をもとに、同じ費用で個別塾や家庭教師を受講する場合の1週間の受講回数を計算しています。
集団塾と比較すると、個別塾や家庭教師は1回あたりの授業料がたかくなります。
そのため、同じ費用だと1週間の受講回数は1回程度少なくなります。授業が少ない分、家にいる日数が毎週1日多くなるのです。
この「浮いた時間」で復習を多めにしたり、理科や社会の暗記をがんばりましょう。
集団塾と併用なら負担増に注意
集団塾に通いながら個別塾や家庭教師を併用されるケースもよくあります。
そういう場合は、子どもの学習量が多くなりすぎないように気をつけましょう。
集団塾の授業・宿題に、個別塾や家庭教師の授業・宿題をそのままプラスすると、自分の勉強時間を持てなくなる恐れがあります。
宿題を終わらせるので必死になってしまい、復習がむずかしくなります。
個別塾や家庭教師の授業では、集団塾の宿題でわからない問題の解説やフォローをしてもらうようにしましょう。これなら、子どもの負担を増やさずに「できない」を「わかる」「できる」に変えられます。
※関連記事:【中学受験】個別指導塾併用のメリット
5年生からの中学受験生に親ができるサポート4つ
「中学受験は親の受験」と言われます。勉強するのも受験するのも子どもですが、保護者の方のサポート次第で子どもは大きく変わります。
※どれだけ変わるかは運次第なところもあるので、お子様が思うようにならないときもよくあります
保護者の方だからこそできる受験生のサポート方法を4つお伝えします。
体調管理をする
1つ目は体調管理です。
栄養バランスの整った食事と、十分な睡眠です。
疲労回復・やる気をアップさせる食事
タンパク質とビタミンBを補給します。下記のような食事にタンパク質やビタミンBが豊富に含まれています。
- カツオやマグロなどの赤身の魚
- バナナ
- 玄米ごはん
- 卵
- 納豆
- チーズ
- ヨーグルト
22時には寝かせる
勉強量が多くなってくると、どうしても夜遅くまで勉強が終わらなくなります。
勉強が終わっていなくても22時には寝るよう促しましょう。
小学生は9-11時間の睡眠が必要と言われています(東洋経済オンラインより)。
1日1時間の睡眠不足が2週間つづくと、泥酔状態と同じくらい頭が働かなくなることがわかっています(睡眠専科より)。
泥酔状態で長時間勉強するよりも、フレッシュな状態で勉強するほうが長期的には学習効果があがります。
モチベーションをアップさせる
子どもが受験問題集を解いたり、塾から帰ってきたとき、落ち込んでいることがあります。
5年生からの受験勉強だと、2-3年生で勉強をはじめた子にくらべて勉強量を多くせざるを得ません。
「4年生のカリキュラム」
「5年生のカリキュラム」
の2つをこなさないといけません。本当に大変です。
塾だと同学年のクラスメートが1-2年かけて中学受験生としての心構えや生活スタイルを身につけていますが、勉強をはじめたばかりの子はまだ「中学受験生初心者」です。
心構えも生活スタイルもまだまだこれからです。
間違えた問題のやり直しも、ほかの子は当たり前にしますが、自分にとっては当たり前ではありません。慣れるのに時間がかかります。
「自分には受験ムリなのかな…」と弱気になったり諦めそうになるときもあります。
そういうときにはぜひ励ましてあげてください。諦めずに目の前の勉強に一生懸命取り組めば、急激に伸びてくる時がやってきます。それまで「手を止めないこと」が肝心です。
モチベーションのコントロールがとても大切な時期です。
過去問傾向や配点から受験校を決める
お子様の実力を最大限活かせる入試方式の中学校を探しましょう。
5年生から受験勉強をはじめると、算数がなかなか伸びてくれません。
そのビハインドを補うため、
- 算数の標準レベルの問題で得点を稼ぐ
- 理科と社会を得意にする
という2つの学習方針を紹介しました。
この方針を活かせる中学校を志望校に選ぶと、入試を有利に運べます。
※関連記事:【中学受験】志望校はいつまでに・どうやって決める?
具体的には、下記の中学校がおすすめです。
- 算数の合格最低点/合格者平均点が7割くらいの中学校
- 4教科均等配点の中学校
気になる中学校があればその学校のHPをみて、合格最低点/合格者平均点の資料を公表していないか探します。
満点が100点で合格最低点が65点以上だったら、狙う価値ありです。
特に均等配点の中学校は候補に入れておきましょう。
100点ずつの均等配点で合格ラインが250/400点の中学校だと、
算数が40点で国語が50点だったとしても、
理科・社会が80点ずつなら合格します。
算数4割、国語5割で合格なら、第一志望校合格は決して夢物語ではありません。
学習の「穴」の発見・対応をする
急いで勉強しますから、どうしても「穴=弱点」が多々うまれます。
むずかしい問題を1問でも多く正解しようと勉強するより、
穴をふさぐほうが早くて確実に得点アップにつながります。
子どもは自分で弱点を認識していても、目の前の問題が気になってしまって復習になかなか手を出せません。
ですから、保護者の方が穴をみつけてあげて、復習させるようにしましょう。
タブレット教材を使えばAIが自動的に「穴」をみつけて問題を表示してくれるので抜け・もれをなくしやすいです。
下記のグラフにみられるように、
子どもの中学受験を経験した保護者の方の多くは、「スケジュール管理」と「進捗管理」に大きく関わるようにされています。
「いつ・何の勉強をするか」「今どこまで終わっているか」を子どもに代わって管理してあげます。
※関連記事:【中学受験】勉強のスケジュール作成と管理方法
総合問題を解かせると「穴」を発見しやすいです。間違いが多い大問がその子の弱点単元です。
また、弱点補強には市販教材も便利です。
単元別・レベル別にまとまっているので、苦手の程度に応じてちょっとむずかしい問題集を使ったり、やさしめの問題集を使ったりと使い分けがしやすいです。
※関連記事:算数・国語の問題集を下記の記事で紹介しています。
5年生用の算数問題集・6年生用の算数問題集
5年生用の国語問題集・6年生用の国語問題集
子どもの集中力を高める工夫をする
時間が限られるなかで効果を出せるかどうかは、「勉強の集中力」次第でもあります。
ダラダラと勉強すると何時間勉強してもあまり成果は出せません。
中学受験の問題集は分厚いものが多く、ノートに解答するたびにパタパタと閉じてしまって気が散ってしまうものもあります。
家の近くの電車や車の音が気になってしまう子や、家のなかが逆に静かすぎて気になってしまうという子もいます。
その子にとってできるだけ集中しやすい環境を整えてあげたいものですね。
※関連記事:勉強の集中力を高める方法とおすすめアイテム
子どもが本気になるまで我慢が必要
5年生になってから子どもが中学受験を言い出したら、
最初にぜひ意識しておいたほうがいいことがあります。
それは、「子どもの本気」と「親の本気」はイメージがまったく違うということです。
親は大人ですから、受験勉強を本気でするというと、どれほど今の生活を変えるかイメージがわきます。しかし子どもにとっては初めての受験です。
子どもが本気になるまで親はかなり我慢が必要です。
親子の受験勉強へのイメージのギャップ
親・子それぞれが描くイメージは下記のような表になっていることが多いです。
親が描く中学受験の生活 | 子どもが描く中学受験の生活 | |
友だちと遊んでいるヒマないでしょ。 | 友だち関係 | 友だちと遊びに行っても、いつもより30分くらい早く帰ろうかな。 |
習い事もやめないといけないかも。 | 習い事 | 習い事?もちろんつづける。あまり楽しくない習い事くらいはやめてもいい。 |
家に帰ったらテレビもゲームもなく、わき目もふらずに毎日勉強する。 | テレビやゲーム | テレビやゲームは大切な時間。減らすなんて考えたこともない! |
塾に通いだしたら、宿題以外に自分でも勉強する。 | 自主学習 | 塾に通ったら、宿題はがんばる!それ以外の勉強?なにそれ?? |
中学受験の勉強をはじめたら、このイメージのズレで親子の間にバトルが発生しがちです。
親からすると「この子は全然本気じゃない」とイライラがつのり、
子どもからすると「自分なりにがんばってるのに親は認めてくれない」とやはりイライラします。
こうしたズレがあるだろうと事前に想像しておき、ゆっくり受験勉強をスタートしていくのが望ましいです。
まとめ
いかがでしょうか。5年生でわが子が中学受験を急に言い出すとビックリしますが、まだまだ入試に間に合う時期です。
標準的な学習スケジュールを参考に、お子様の学習状況にあわせて対策するようにしましょう。
多くの受験生とはことなるスケジュールで勉強することになります。この状況を活かした学習方針と志望校選びで、ぜひ志望校合格を勝ち取りましょう!
また、「万が一」の場合の注意点をこちらの記事でお伝えしています。
※関連記事:中学受験でまさかの全落ち!?子どもはどうなる?そのとき親はどうすればいい?
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