「お父さん、お母さん、私立の中学校に行きたい」
と小学校5年生の子どもが急に言い出した。
焦ってしまいますよね。
「今から間に合うの?周りはもっと前に塾に行きだしていたはず…。」
でも、わが子のキラキラした目を見たら、全力で応援してあげたい。
大丈夫です!入試まで時間はまだあります。
ほかの子とスタート時期が違うなら、同じゴールを目指してわが子には違うレーンを走らせてあげましょう。
そこで今回の記事では、5年生から急に中学受験をすることになったときに、
- まだ間に合う勉強方法と学習スケジュール
- わが子を受からせる親のサポート方法
※関連記事:【中学入試】面接でよく聞かれる質問例と模範回答例
中学受験勉強をいつはじめているか
中学受験の低年齢化・激化が言われていますが、受験勉強のためにいつから塾に通っているのでしょうか。
3年生から塾に通う子が多い
塾に通いはじめるのは、3年生からが1番多いです。
下記のグラフをご覧ください。中学受験生対象に塾に通いはじめた時期を調査した結果です。
- 1番多いのは小学3年生で32.8%
- 2番目に多いのは4年生で25.7%
- 5年生以降通いだした子は4人に1人

中学入試問題は、小学校で習わないようなレベルの問題も多数出てきます。その対策をするため、数年かけて準備しているご家庭が多いです。
5年生から塾の子も2割いる
先ほどのグラフをよくみると、受験は4人に3人は4年生までに塾に通いはじめていますが、5年生以降に塾に通いはじめている人も25%近くいます。
少数派ですが、決して珍しいわけでもありません。
塾側でも対応に慣れています。塾を検討される方はぜひ塾に問い合わせて相談してみましょう。
なお、受験するかどうか迷ったら、「高校受験まで対策を延ばす」という手もあります。そのほうがハイレベルな地点に到達できることもよくあります。
※関連記事:中学受験するかしないか:私立中・公立中それぞれのメリット、中学受験と高校受験どちらがいいかを解説!

受験専門塾のカリキュラムはどうなっているか
中学受験の専門塾では、どのような受験対策のカリキュラムを組んでいるか確認します。
塾に通われる場合はもちろん、自宅学習や家庭教師で受験対策をされる場合の進捗目安にもなります。
なお、自宅学習の場合は通信教育や家庭教師が相当便利です。
標準カリキュラムをご家庭側で考える必要がなく、子どもの学習状況にあわせて学習内容もカスタマイズしてくれます。
※関連記事:通信教育の大手5社を比較
※関連記事:【中学受験】小学生の家庭教師はいつからがいい?学年ごとのおすすめの利用目的を解説します!
算数のカリキュラムをベースにみていきます。1番時間がかかる厄介な教科です。
下記の画像をご覧ください。大手中学受験塾の算数のカリキュラムを図にしたものです。

この図をみながら、4-6年生までの一般的な学習スケジュールをお伝えします。
4年生までで受験勉強の基礎が終わる
算数や国語といった主要教科は4年生まででひととおりの基礎を習い終わります。
科目別に大手塾の一般的なカリキュラムをお伝えします。
【算数】
4年生までで受験勉強の基礎を終えます。「基礎」といっても簡単な問題ではなく、すでに小学校で出てくる問題のレベルを超えています。
例えば、下記のような問題が出てきます。
「100m走をしたところ、めぐみさんは15.3秒で走り、よしこさんは17秒で走りました。めぐみさんがゴールしたとき、よしこさんはゴールの何m手前にいましたか。」
ひととおりの公式を覚えて使えるようにしておくとともに、受験算数ならではの考え方をできるようにしていきます。
この例では、めぐみさんがゴールしたときによしこさんも15.3秒走ったことになります。
よしこさんは15.3秒で100mのうちどこまで走り終えているか。
17秒で走り終えるということは、15.3秒ならその9割(15.3÷17=0.9)です。
つまり「100mの9割=90m」を走り終えていることがわかります。ですから、残りは10mになります。
必要な知識をひととおりインプットしたうえで、こうした「考え方」の「基礎」を身につけるのが4年生のカリキュラムです。
【国語】
漢字・語句・文法の知識を4年生終わりまでに半分以上インプットしておきます。
読解は幅広いテーマを読み慣れるようにします。読解テクニックはまだあまり使わず、なじみのないテーマでも抵抗なく読めるようにすることを優先します。
【理科・社会】
小学校内容をひととおり勉強します。まだ中学受験内容には踏み込みません。
5年生で受験レベルを学習する
【算数】
単元別に受験レベルの問題演習をひととおり行います。入試頻出問題も一部練習します。
割合・比・速さ・図形といった受験算数の重要単元を苦手にする子と得意にしている子で差が大きく開いていきます。
※関連記事:重要単元の勉強方法を以下の記事で解説しています。
割合の勉強方法・比の勉強方法
速さの勉強方法・図形の勉強方法
5年生から塾に入った場合、ここで子どもたちが衝撃を受けます。見たことのない問題を、聞いたことのない解き方で解説されます。
しかもクラスメートは「ふむ、ふむ」と理解できているような反応をしています。
一気に自信を失ってしまう子もいます。塾の先生も心配して自習などで手を貸したり、声かけをしてくれたりしますので、遠慮なく相談してみてください。
【国語】
覚えなければいけないことをほぼ習いおえます。
長文読解は難易度があがり、文章内で小学生の語彙力を越えているものも出てきます。語彙力の豊富な子と乏しい子で読解力に大きな差がついてきます。
※関連記事:【中学受験】国語の勉強法と入試出題傾向:漢字の覚え方・長文読解の解き方など
※関連記事:【中学受験】国語辞典を使って国語の読解力を大きく伸ばす方法
【理科・社会】
6年生の夏前までに入試レベルまでの内容をひととおり学習します。
てこやバネなど、苦手単元がはっきりクローズアップされだす時期です。
※関連記事:【中学受験】理科の出題傾向から分析した勉強方法:暗記の仕方・計算問題の解き方
※関連記事:中学入試の社会で20点アップする勉強方法
6年生で本格的な入試対策をする
6年生になれば本格的な入試対策をはじめます。ポイントは「一気に仕上げること」です。
塾では数年かけて受験対策をします。それが合う子もいれば、合わない子もいます。合わない子には、「長期間の勉強に疲れてしまっている」という特徴がみられます。勉強が嫌になってしまって普段の勉強をダラダラとしてしまい、実力がつかない・実力を発揮できない状態になっています。
受験で合格を取るには、そうした「実力を発揮できないでいる子」に勝てばいいのです。
そのために、「短期集中で実力を一気に高める」ようにします。
【算数】
入試頻出問題の対策と過去問対策を行います。
入試では複数の単元を融合した問題が出てきます。5年生までの単元別の演習より一段とむずかしくなるため、さらに得意・不得意の差が開きます。
【国語】
入試レベルの知識問題・読解問題・記述問題ばかり扱います。
語彙は高1~高2の平均レベルが必要です。
最近の入試では記述問題が多く出題されます。この傾向に合わせて塾でも記述問題にかなり力を入れます。
対策問題の難易度がかなりたかく、塾の模試で20点満点で3-4点になることも珍しくなく、記述問題をあきらめてしまう子もたくさんいます。
ですが、記述問題は国語の点数に大きく関わりますし、継続的に取り組めば克服できます。記述問題の答え方を身につけておくだけでも5-10点はすぐに上げられます。
※関連記事:国語の記述勉強法
※関連記事:国語の記述力をたかめる問題集
【理科・社会】
理科・社会も思考力問題や記述問題を多く扱います。入試頻出です。
この時点で抜け・もれもきっちり補います。
※関連記事:理科のおすすめ問題集
※関連記事:社会のおすすめ問題集
「覚えれば点を取れるもの」は100%覚えておき、
「理解して書けるようになっておくべきもの」は1つでも多く書けるようにしておきましょう。
※関連記事:【中学受験】理科の便利な覚え方・語呂合わせの一覧:ロゼット、冬越し、子葉、単性花、昆虫など
※関連記事:歴史の年号語呂合わせ一覧
5年生からでも間に合う勉強法とスケジュール
前章では算・国・理・社の4-6年生のカリキュラムをお伝えしました。
5年生から受験勉強をはじめる子は、上記のカリキュラムどおりに勉強をすすめても上手くいかないことがあります。進み方に個人差が大きいからです。
ここからは、「5年生から受験勉強をはじめた人に特におすすめの合格する方法」をお伝えします。
その前に、中学入試の配点と合格ラインを確認しておきます。
「均等配点」の中学を狙う
入試は4教科(算・国・理・社)が一般的です。関西圏では3教科(算・国・理)も多いです。
中学校によって配点はバラバラで、
4教科すべて同じ配点の「均等配点」と、
算・国の配点が高い「傾斜配点」にわかれます。
大体下記の表のようになります。
算数 | 国語 | 理科 | 社会 | |
均等配点 | 100点 | 100点 | 100点 | 100点 |
算・国重視 | 150点 | 150点 | 100点 | 100点 |
算・国偏重 | 100点 | 100点 | 50点 | 50点 |
算・国はやはり配点が高いですが、理科や社会も決して小さくありません。
特に、均等配点の中学では理科や社会が算数と同じ配点なのです。
「中学受験は算数次第」と言われますが、均等配点の場合、算数と理科/算数と社会の重みは同じになります。
志望校が完全に固まっている場合は別として、「探し中」の場合はぜひ均等配点の中学にしぼってみてください。
塾の子が算数の勉強に四苦八苦している間に理科や社会を伸ばして逆転することも可能です。
合格ラインは6割
どの中学も入試の合格ラインは大体6割程度です。下記の表をご覧ください。
全国の有名中学の合格点を抜粋しました。どこも5-6割が合格最低点です。
満点 | 合格最低点 | |
麻生中学 | 200点 | 106点 |
神戸海星女子学院中学 | 360点 | 203.1点 |
清風南海中学 | 400点 | 251.25点 |
ラ・サール中学 | 300点 | 176点 |
7割取らないと合格できない開成中学などもありますが、
多くの中学では6割を合格ラインと考えておいてください。
算数の「標準問題」の正答率をあげる
6割取れば合格ということは、
「4割間違えてもOK」なのです。
その4割は何かというと、「算数の難問」です。
算数の難問は解くのに本当に時間がかかります。取り組みだすと、成果が出るまで時間を相当消費しないといけません。
それよりも、入試標準レベルの問題の正答率をあげるようにします。
「標準」ですからほかの4年生までに受験勉強をはじめたライバルはバシバシ正解できそうに思えるかもしれません。
実はそうでもありません。標準問題の何割かをミスで間違えています。あるいは、苦手単元を苦手なままにしてしまって、テストで大きな穴になっているケースがよくあります。
ほかの受験生が「取りこぼしている問題」できちんと点数を稼げるようにしましょう。
そうすれば、ほかの受験生より難問で点数を取れない分を補えます。
※関連記事:受験算数の伸ばし方
理科と社会を得意にする
算数のビハインドを算数だけでなんとかする必要はありません。理科や社会で算数1教科分は十分にカバーできます。
前掲の配点の表をご覧ください。理科や社会を得意にすれば、算数のビハインドをカバーしてお釣りがきます。
算数にばかりこだわる必要はなくなります。
※関連記事:【中学受験】理科・社会のおすすめ問題集:理社を得意にして合格を勝ち取る戦略的な勉強方法
国語は読解テクニックを磨く
では国語はどうするかというと、やはり読解問題で点数を取っておきたいところです。
ただ、国語の読解力は漢字と語彙が不可欠です。漢字・語彙が足りない子はどうしても入試レベルの国語長文を読みづらいです。
漢字・語彙の勉強はもちろん必要ですが、入試に間に合わないことも想定して、国語の長文はテクニックで点を取りにいくようにしましょう。
下記のような問題集でテクニックを磨きましょう。物語文や説明的文章、随筆など、文章の種類に合わせた読み方・解き方を解説してくれています。
『<中学入試>国語の読解は「答え探しの技(ワザ)」で勝つ! 国語を味方の教科にして受験を制覇しよう!』
※関連記事:【中学受験】国語の長文問題集10選
※関連記事:【中学受験】国語の長文読解を短期間で伸ばす勉強法を3つ紹介!偏差値30→60へ!

小6の夏までに受験レベルの演習を急いで1周する
5年生から受験勉強をはじめて、6年生の前までには受験レベルの勉強をとりあえずひととおり終えるようにしましょう。急いで問題集を1周します。
ここでいったんほかの受験生にカリキュラム上は追いつくようにします。
- 1周目:基本~標準レベルだけ解く
- 2周目:標準~応用(入試で出題されるレベルまで)の問題を解
ポイントは、「1周目で正解した問題も2周目で解くこと」です。1度正解したくらいでは入試当日の緊張した状態ではすんなり解けない可能性が高いです。2回連続で正しく解ければ、正しい解き方が定着してきますから入試でも間違えずに解けるようになります。
特に標準レベルの問題(入試問題の大問1や、各大問の(1)(2)まで)は全問正解できるようにしておきましょう。どうしても解き方の分からない問題はプロ家庭教師に対策してもらうと非常に効率よく身につけられます。
※関連記事:プロ家庭教師派遣センターの比較
プロですから費用はかかります。ですが合格・不合格が分かれる大きなポイントの1つですから、数万円~十数万円の出費は「必要な投資」と考えて秘かに対策を受けている人が多いです。

急いで学習していますから抜け・もれは多いでしょうし、苦手単元もほかの受験生よりたくさんあるはずです。
2周目に「抜け・もれ」をふさぎ、「苦手単元」の克服につとめます。ただし、2周目も「難問」には手を出しません。
- 抜け・もれをふさぐ
- 標準レベルの問題を繰り返し演習する
- 覚えれば正解できるものは全部覚える
この3点に絞って対策していきます。
※関連記事:理科の一問一答
※関連記事:中学入試理科の語呂合わせ一覧
※関連記事:社会の一問一答
※関連記事:社会によく出る年号・年代の語呂合わせ
小6夏から標準レベルを3周
6年生の夏休みからは入試標準レベルの問題を3周しましょう。
抜け・もれをふさぎ、苦手単元をなくしていきます。
- 時間がかかってもいいので正確さを重視する
- 単元が2-3つ終わるごとに総合問題を解く
この2つの勉強方法で定着を早められます。解くスピードを意識しすぎると正確さがついてきません。結果的に、入試では「解けるはずの問題」で不正解を重ねてしまいます。
ケアレスミスによる不合格は、特に男子で起こりがちです。普段の勉強で正解にこだわるようにしておきましょう。
親だからできる「強力サポート」4つ
「中学受験は親の受験」と言われます。勉強するのも受験するのも子どもですが、保護者の方のサポート次第で子どもは大きく変わります。
※どれだけ変わるかは運次第なところもあるので、お子様が思うようにならないときもよくあります
保護者の方だからこそできる受験生のサポート方法を4つお伝えします。
体調管理をする
1つ目は体調管理です。
栄養バランスの整った食事と、十分な睡眠です。
疲労回復・やる気をアップさせる食事
タンパク質とビタミンBを補給します。下記のような食事にタンパク質やビタミンBが豊富に含まれています。
- カツオやマグロなどの赤身の魚
- バナナ
- 玄米ごはん
- 卵
- 納豆
- チーズ
- ヨーグルト
22時には寝かせる
勉強量が多くなってくると、どうしても夜遅くまで勉強が終わらなくなります。
勉強が終わっていなくても22時には寝るよう促しましょう。
小学生は9-11時間の睡眠が必要と言われています(東洋経済オンラインより)。
1日1時間の睡眠不足が2週間つづくと、泥酔状態と同じくらい頭が働かなくなることがわかっています(睡眠専科より)。
泥酔状態で長時間勉強するよりも、フレッシュな状態で勉強するほうが長期的には学習効果があがります。
モチベーションをアップさせる
子どもが受験問題集を解いたり、塾から帰ってきたとき、落ち込んでいることがあります。
5年生からの受験勉強だと、2-3年生で勉強をはじめた子にくらべて勉強量を多くせざるを得ません。
「4年生のカリキュラム」
「5年生のカリキュラム」
の2つをこなさないといけません。本当に大変です。
塾だと同学年のクラスメートが1-2年かけて中学受験生としての心構えや生活スタイルを身につけていますが、勉強をはじめたばかりの子はまだ「中学受験生初心者」です。
心構えも生活スタイルもまだまだこれからです。
間違えた問題のやり直しも、ほかの子は当たり前にしますが、自分にとっては当たり前ではありません。慣れるのに時間がかかります。
「自分には受験ムリなのかな…」と弱気になったり諦めそうになるときもあります。
そういうときにはぜひ励ましてあげてください。諦めずに目の前の勉強に一生懸命取り組めば、急激に伸びてくる時がやってきます。それまで「手を止めないこと」が肝心です。
モチベーションのコントロールがとても大切な時期です。
過去問傾向や配点から受験校を決める
お子様の実力を最大限活かせる入試方式の中学校を探しましょう。
5年生から受験勉強をはじめると、算数がなかなか伸びてくれません。
そのビハインドを補うため、
- 算数の標準レベルの問題で得点を稼ぐ
- 理科と社会を得意にする
という2つの学習方針を紹介しました。
この方針を活かせる中学校を志望校に選ぶと、入試を有利に運べます。
※関連記事:【中学受験】志望校はいつまでに・どうやって決める?
具体的には、下記の中学校がおすすめです。
- 算数の合格最低点/合格者平均点が7割くらいの中学校
- 4教科均等配点の中学校
気になる中学校があればその学校のHPをみて、合格最低点/合格者平均点の資料を公表していないか探します。
満点が100点で合格最低点が65点以上だったら、狙う価値ありです。
特に均等配点の中学校は候補に入れておきましょう。
100点ずつの均等配点で合格ラインが250/400点の中学校だと、
算数が40点で国語が50点だったとしても、
理科・社会が80点ずつなら合格します。
算数4割、国語5割で合格なら、第一志望校合格は決して夢物語ではありません。
学習の「穴」の発見・対応をする
急いで勉強しますから、どうしても「穴=弱点」が多々うまれます。
むずかしい問題を1問でも多く正解しようと勉強するより、
穴をふさぐほうが早くて確実に得点アップにつながります。
子どもは自分で弱点を認識していても、目の前の問題が気になってしまって復習になかなか手を出せません。
ですから、保護者の方が穴をみつけてあげて、復習させるようにしましょう。
タブレット教材を使えばAIが自動的に「穴」をみつけて問題を表示してくれるので抜け・もれをなくしやすいです。
下記のグラフにみられるように、
子どもの中学受験を経験した保護者の方の多くは、「スケジュール管理」と「進捗管理」に大きく関わるようにされています。

「いつ・何の勉強をするか」「今どこまで終わっているか」を子どもに代わって管理してあげます。
※関連記事:【中学受験】勉強のスケジュール作成と管理方法
総合問題を解かせると「穴」を発見しやすいです。間違いが多い大問がその子の弱点単元です。
また、弱点補強には市販教材も便利です。
単元別・レベル別にまとまっているので、苦手の程度に応じてちょっとむずかしい問題集を使ったり、やさしめの問題集を使ったりと使い分けがしやすいです。
※関連記事:算数・国語の問題集を下記の記事で紹介しています。
5年生用の算数問題集・6年生用の算数問題集
5年生用の国語問題集・6年生用の国語問題集
子どもは少しずつ本気になっていく
5年生になってから子どもが中学受験を言い出したら、
最初にぜひ意識しておいたほうがいいことがあります。
それは、「子どもの本気」と「親の本気」はイメージがまったく違うということです。
親は大人ですから、受験勉強を本気でするというと、どれほど今の生活を変えるかイメージがわきます。しかし子どもにとっては初めての受験です。
親・子それぞれが描くイメージは下記のような表になっていることが多いです。
親が描く中学受験の生活 | 子どもが描く中学受験の生活 | |
友だちと遊んでいるヒマないでしょ。 | 友だち関係 | 友だちと遊びに行っても、いつもより30分くらい早く帰ろうかな。 |
習い事もやめないといけないかも。 | 習い事 | 習い事?もちろんつづける。あまり楽しくない習い事くらいはやめてもいい。 |
家に帰ったらテレビもゲームもなく、わき目もふらずに毎日勉強する。 | テレビやゲーム | テレビやゲームは大切な時間。減らすなんて考えたこともない! |
塾に通いだしたら、宿題以外に自分でも勉強する。 | 自主学習 | 塾に通ったら、宿題はがんばる!それ以外の勉強?なにそれ?? |
中学受験の勉強をはじめたら、このイメージのズレで親子の間にバトルが発生しがちです。
親からすると「この子は全然本気じゃない」とイライラがつのり、
子どもからすると「自分なりにがんばってるのに親は認めてくれない」とやはりイライラします。
こうしたズレがあるだろうと事前に想像しておき、ゆっくり受験勉強をスタートしていくのが望ましいです。

個別塾・家庭教師で対策をする
集団塾ではなく、個別塾や家庭教師で対策をされる方もいます。
5年生からのスタートだと、どうしても集団塾のカリキュラムは合いません。
そこで、個別に学習内容を組み立てられる個別指導が役立ちます。
自学習を大切にする
個別塾や家庭教師で中学受験をするなら、自学習がより重要になります。
下記の表をご覧ください。首都圏の大手進学塾の平均費用をもとに、同じ費用で個別塾や家庭教師を受講する場合の1週間の受講回数を計算しています。

集団塾と比較すると、個別塾や家庭教師は1回あたりの授業料がたかくなります。
そのため、同じ費用だと1週間の受講回数は1回程度少なくなります。授業が少ない分、家にいる日数が毎週1日多くなるのです。
この「浮いた時間」で復習を多めにしたり、理科や社会の暗記をがんばりましょう。
集団塾と併用なら負担増に注意
集団塾に通いながら個別塾や家庭教師を併用されるケースもよくあります。
そういう場合は、子どもの学習量が多くなりすぎないように気をつけましょう。
集団塾の授業・宿題に、個別塾や家庭教師の授業・宿題をそのままプラスすると、自分の勉強時間を持てなくなる恐れがあります。
宿題を終わらせるので必死になってしまい、復習がむずかしくなります。
個別塾や家庭教師の授業では、集団塾の宿題でわからない問題の解説やフォローをしてもらうようにしましょう。これなら、子どもの負担を増やさずに「できない」を「わかる」「できる」に変えられます。
※関連記事:【中学受験】個別指導塾併用のメリット

まとめ
いかがでしょうか。5年生でわが子が中学受験を急に言い出すとビックリしますが、まだまだ入試に間に合う時期です。
標準的な学習スケジュールを参考に、お子様の学習状況にあわせて対策するようにしましょう。
多くの受験生とはことなるスケジュールで勉強することになります。この状況を活かした学習方針と志望校選びで、ぜひ志望校合格を勝ち取りましょう!
また、「万が一」の場合の注意点をこちらの記事でお伝えしています。
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